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鎌倉の谷戸を巡る その9

鎌倉の谷戸を巡る
05 /22 2010

今回からしばらくは扇ガ谷の谷戸を巡ることにします。と言っても扇ガ谷自体が谷戸となっており、北端の天柱峰、亀ヶ谷、巨福呂に至る稜線はほぼ扇状で、多くの尾根筋が扇の骨のように派出して支谷を形成させています。それでこの地は扇ガ谷と命名されたのだと勝手に思い込んでいましたが、実は鎌倉十井の一つ扇の井に由来していました。

酔石亭主としては、扇状の谷戸にちなんで扇ガ谷と呼ばれるようになった、としたいところ。いずれにせよ、扇ガ谷は地形が複雑に入り組んでおり、その山襞の中に鎌倉時代からの奥深い歴史を内包しています。また現在の扇ガ谷は、中央部を横須賀線が南北に貫き、分断されています。

今日はまず鎌倉駅の西口から今小路を寿福寺方面に向かって進み、御成町から扇ガ谷一丁目の谷戸を見ていくことにしましょう。ここは源氏山東麓から派出した尾根によって形成されたエリアです。昔、無量寺というお寺があって、それにちなみここの谷戸は無量寺ガ谷と名付けられました。



大きな地図で見る
エリアのグーグル画像。

スーパー紀伊国屋の先を左折し、右折します。閑静な住宅街、と思いきや、かなり大型のマンションが見えてきます。こんな場所にまでマンションの進出を許すのは問題じゃないか、と思います。グーグル画像上ではまだこれから工事の状態です。

そのままマンションに沿って進み左折すれば佐助隧道に続く道となります。道の左右は広い敷地を持つお屋敷が並び緑に溢れていますが、佐助隧道は番外編で取り上げましたので、広大なお屋敷(建物は既に取り壊されています)の手前を右折して進みましょう。

すると・・・。

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扇ガ谷の谷戸の最奥部にこんな壁が行く手を遮り、高く立ちはだかっています。道はアスファルトから石畳に変わり、景観は悪くはありません。何だこれは?!と思いつつ左に折れます。

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石組にはコケが乗り鎌倉砂岩もうまく利用していますが・・・。

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さらに進むと、入口らしき場所に変なものが見え隠れ・・・。

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何と、近代的な建築物の玄関に鳥居が鎮座しています。

鎌倉の谷戸には不釣り合いで、とても不可解というかシュールな光景!! これも谷戸歩きの面白さです。

グーグル画像でこの建物にもっと接近してみましょう。門の手前の建物は3棟が合わさり全体では雁行形となっています。これは誰が何の目的で建てたものなのでしょうね?

疑問に駆られながらさらに進むと、ありました。また隧道です。

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隧道の写真。

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隧道の反対側より。

なお、グーグルアースのストリートビューで妙な建築物から隧道に至るまで連続的に見ることができます。興味ある方はご覧ください。

ここでUターンして石畳が始まるちょっと先で左折します。山裾に沿った形で進みますと、立派な洋館が見えてきます。

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洋館です。

1916年三菱銀行重役の別荘として建てられたもの。旧前田別邸、旧華頂邸と肩を並べる鎌倉の洋館建築です。

敷地が門に向って狭まり、ちょうど楔のようです。洋館を横目に歩き、今小路に戻ります。


          ―鎌倉の谷戸を巡る その10に続く―
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酔石亭主

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