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人類進化の謎を解く その1

人類進化の謎を解く
06 /07 2010

はじめに
人類進化の謎などという大テーマを突然ここで取り上げるのは、唐突に思われるかもしれません。しかしこの謎解きは、全く無関係に見える「パワースポット探訪記」、「酒匂川あれこれ」、「相模国の秦氏」などの過去記事とも密接にリンクしていきます。ですから、この記事を最初にご覧になった方は、お読みになる前に是非これら過去記事に目を通しておいてください。

さて、宇宙ステーションに人が滞在し、情報が全世界を一瞬のうちに駆け巡る時代になっても、私たち自身のことである人類進化の謎はまだ解かれておりません。己を知るのは極めて重要なはずなのに、なぜかまだ答えにたどり着けていないのです。

現在の人類学は共通祖先からヒトへと繋がる化石の発見に重きを置いているようです。けれども、人類進化の本質が内的な世界の変化である以上、形質の変化を幾ら追及しても最終回答は得られません。(と酔石亭主は勝手に考えています)

つまり、ヒトとサルの共通祖先のあるグループが環境変化により二足歩行するようになった。その結果手を自由に使えるようになり、道具を使い始め、脳が発達してヒトに分化したという考え方は逆であり、あることを契機に内的な変化を起こした共通祖先がヒトへと分化し、その結果二足歩行が可能となり、道具を使うようになった、と考えるべきなのです。

では共通祖先に何が起き、どのような経緯でヒトへ分化したのでしょう。そこでまずは、チンパンジーと人類の遺伝子を比較してみます。

ゲノム配列上から見ると、両者の違いは1.23%しかないとの結論が既に得られています。ただ重複配列、並び替えなどを考慮すると違いがさらに2.7%増加するので、全ゲノムレベルでは4%弱の違いということになります。この差異は極めて小さなものに過ぎません。言い換えれば、遺伝子の分析だけでは、なぜヒトがかくもサルとは異なる進化を遂げたのかを解明できないということになります。

ゲノム:生物の持つ遺伝子の全体を指す言葉。

化石でも遺伝子分析でも人類進化の謎は解けない。では私たちはどうしたら良いのでしょう?過去の方法論が行き詰った場合には、今までとは異なる新たなアプローチを試みる他ありません。それにより少しでも真相に迫れればと思います。

酔石亭主はアフリカの大地にこそ謎を解く鍵があると考えています。そこで次に、人類が発祥したとされるアフリカの大地を見ていきましょう。

人類が発祥したのはアフリカの大地。そこには地質学上有名なアフリカ大陸大地溝帯があります。大地溝帯は、西部地溝帯と東部地溝帯の二本により構成され、中でも重要な東部地溝帯は、死海に始まり、アカバ湾、スエズ湾、紅海、そしてアデン湾の底からアファール三角地帯と呼ばれるエチオピアの低地を横切り、エチオピア高原を二分し、トゥルカナ湖からケニア、タンザニアへと至ります。この六千キロに及ぶ長大な東部地溝帯は、東部アフリカを南北に縦貫する断層陥没帯です。

大地溝帯は、深部からの熱供給により隆起した大地が、東西に分かれるマントル上昇流によって地殻に二つの並行な断層が生じ中央部が陥没したもので、もともと合体していたアフリカ大陸とアラビア半島とを引き裂く運動によって形成されました。
 
大地溝帯のアフリカ大陸部に属するエチオピア地溝帯は、アファール凹地で紅海地溝帯とアデン湾地溝帯とに会合します。この会合点はアファール三重会合点という特異な地点であり、ヌビアプレート、アラビアプレート、ソマリアプレートが分離しつつある発散型プレート境界を形成、アファール三角地帯とも呼ばれています。

大地溝帯に沿ってアフリカ大陸は裂けつつあり、数百万年後にはこの裂け目に海水が流入、地溝帯の東側は大陸から分離していくでしょう。


大きな地図で見る
アファール三角地帯のグーグル地図画像。

紅海の中に地溝帯がくっきりと見えますね。またアデン湾でも同様に見えています。画像上でエトルリア、ジブチ、エチオピアと書かれた部分を線で繋ぐとほぼアファール三角地帯と重なります。アフリカ大地溝帯はこの三角地帯からエチオピアの左下方向へと続いています。

そこでエチオピアの左下方へ画像を移動、拡大してみましょう。点々と湖が続いている様子が認められるはず。これらの湖は大地溝帯の活動でアフリカの大地が引き裂かれつつある過程をはっきりと示しています。

グーグルアースでもっと接近して大地溝帯を見ると、噴火口があちこちにあります。酔石亭主はグーグルアースでこの辺りを見るのが好きなのですが、その様子は地球のカサブタさながらです。

そしてこのアファール三角地帯こそが人類発祥の地であり、大地溝帯に沿った地域から最も多く人類化石が出土しているのです。

       ―人類進化の謎を解く その2に続く―

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酔石亭主

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