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歴史に秘められた謎を解く その7


もう少しスサノオについて見ていきます。言い伝えによれば、スサノオは牛頭天王として天竺(=インド)に示現し、釈迦を助けたそうです。そこから中国に渡った天王は、牛の頭を持つとされる神農となりました。釈迦を助けた後で中国に渡り神農に変身するのは、時代的に不可能だとの指摘もあるでしょう。しかしこの伝承で押さえておくべきは、スサノオと牛頭天王、神農が同体・同族であるという点だと思います。

また相撲の項で書きましたように、スサノオと河童、蚩尤(=兵主)は、相撲を軸にしても完全に繋がっていました。 相撲はシュメールが起源であり、蚩尤(=兵主)は蚩尤戯で相撲と接続し、河童は相撲を好みます。そして、河童と兵主、スサノオは同体・同族で、穴師兵主神社のすぐ近くには相撲神社があるのです。

これらの複雑な相互関係は一定の指向性を持っており、偶然と片付けることはできません。スサノオと河童、牛頭天王、神農、蚩尤、兵主神は同じグループに属し、巨丹から中国、朝鮮半島を経て日本に到来した可能性が高くなってきました。そして巨丹には、謎を解く鍵の一つがあると考えられます。

だとすれば、彼らの拠点巨丹とはどのような場所なのか、明らかにする必要があるでしょう。巨丹は中国の新疆(しんきょう)ウイグル自治区の和田であり、ここの特産品は『崑崙の玉』と呼ばれる軟玉翡翠です。完璧って言葉があるのはご存知ですね。中国の故事に見られる、瑕のない玉の意ですが、それがホータンの玉のことです。

この玉は不老不死の霊力を持っており、漢の武帝により派遣された張騫(ちょうけん)が発見したとされます。武帝は、河の源である山の名前を考え『崑崙』と命名しました。ここは、周の穆王(ぼくおう、紀元前十世紀頃)が西の方に赴き、西王母にまみえて、不老長寿の霊薬を授かったという伝説の地。巨丹では養蚕も盛んで、桑の木が多く上質なシルク製品が生産されています。養蚕は秦氏の得意技であり、蚕の変態はその姿から、死と再生を象徴しているとされます。またこの地には水銀も産出するようです。

それにしても、なぜ巨丹には、崑崙の玉や蚕、水銀、不老長寿の伝説など、死と再生に関連する記号が数多く出現するのでしょう?

しかも巨丹の丹という漢字自体、不老不死の秘薬金丹の元になる水銀の原石辰砂の赤い色を意味しています。また、崑崙の玉の産地は、不老不死に憧れる中国皇帝が気にする黄河の源と同じでした。

ちょっと不思議ではありませんか?死と再生に関連する記号が、やたら巨丹周辺に集中しています。だとすれば、この背後には必ず隠されたものがあるはず。また、巨丹と日本の丹生や丹波-なぜ遠く離れた場所の地名に、同じ『丹』の文字が使われているのでしょう?

丹は鳥居の形にも似ており、その鳥居は朱塗りであり、朱はシュメールのシュであり、神の死と再生を意味し、死と再生は新しい世界が開ける際の特異点となります。

それだけではありません。辰砂の辰は字音がシン。次々に連想が湧いてきます。神も秦も字音はシンでした。まだあります。プレート境界にある日本。日本は言うまでもなく地震国です。そして地震の震も字音はシンでした。歴史だけではなく、言葉の裏側にも不思議な繋がりと広がりがありそうです。

中国の皇帝の意識は、不老不死を媒介として、黄河源流の巨丹に強く向いています。ここからも、神農など伝説の始祖皇帝達は、巨丹を経由して中国にやって来たと推測できるでしょう。また一方で、彼らの意識には不老不死薬があるという蓬莱島、すなわち日本にも目が向いています。

巨丹には不老不死(=死と再生)を示す記号が揃っていました。そして巨丹と日本の丹波や丹生に共通する丹の文字。不老不死薬があるとされる日本。巨丹と日本の間には共通する何かがあると見て間違いありません。謎の広がりは、日本の枠を大きく超えていきそうです。

            ―歴史に秘められた謎を解く その8に続く―
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