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秦氏の謎を解く その2


ここで一旦、秦氏が消えた謎の追及を横に置きましょう。その前に、天武天皇が構築した統治システムについて再度検証する必要があるからです。さて天武天皇は諸制度を整備しましたが、どんな制度を整備したのでしょう?

答えは以前に書いていますので、もうご存知ですね。天皇は氏族制度から中央集権への転換を図り、官僚制度を整備しました。そして神道、仏教も国家の統制下に置くため、神祇制度、僧綱制度を整えていきます。これにより、都市部から村落に至るまで全国規模で神道、仏教の統制体制が構築されます。さらにアマテラスを皇祖神化し、伊勢神宮の祭祀や斎宮を制度化させます。また記紀の編纂に着手、占星台や陰陽寮を設置しました。

問題は、上記したほとんどの施策に陰陽思想が組み込まれていることです。記紀の編纂目的が天皇絶対制の確立を内外に示し、天孫の神と豪族の神を系譜化することにあるなら、陰陽五行は必要ありません。伊勢神宮にしてもアマテラスを皇祖神化すれば十分で、陰陽思想を組み込む必然性はないはずです。また、天皇絶対制を支える目的で官僚制度を作ったのに、官僚や貴族をコントロールする陰陽寮まで設置するのはおかしな話です。

天皇の表の支配体制の裏側に整えられた陰陽五行体制。この二重仕掛けの体制の裏には、必ず別の目的が隠されています。大事なのは、表の目的ではなく裏の目的を探ることなのです。では、裏の目的を考えてください。
 
…ちょっと難しいですか?では、一つヒントを出します。例えば平安貴族や官僚は、陰陽師のアドバイスなしには自分で何一つ決められませんでした。引越しですら、いつ、どの方角にするか陰陽師と相談していたのです。いかがでしょう?そろそろ頭の中であるイメージが像を結びませんか?

天武天皇の表の目的は、天皇絶対制の確立……。けれども、貴族や官僚、神官は陰陽五行によってコントロールされていた。とすれば、秦氏の裏の目的は彼らに対する心的なコントロールです。秦氏は、天武天皇が構築した全国的な支配体制をベースに、伊勢神宮や貴族、官僚に対して陰陽五行のカーテンすなわち結界を張り、ある物を見えないように隠したのです。

まさに驚くべきことですが、秦氏と天武天皇によって構築された二重仕掛けの支配体制は、日本の上層部に対し何かを隠し見えなくするためにあったのです。

では、秦氏は何を目的として貴族や官僚をマインドコントロールしたのでしょう?

以上の検討から、一つの仮説を立てることにします。それは、秦氏が日本に契約の聖櫃を持ち込んで隠したという仮説です。こんな仮説を出せば、日ユ同祖論が唱えるトンデモ説じゃないかと、直ちに反論が出るでしょう。

確かに、長い年月を経てオリジナルの聖櫃は失われたかもしれません。ロストアークですね。しかし、よく考えてください。聖櫃の本質とは何でしょう?それは既に論証した様に、死と再生を象徴するものです。

だとすれば、仮に聖櫃が大きな瓢箪に変わっていたとしても、それが持つ意味自体に何ら変わるところはありません。聖櫃、方舟、瓢箪、聖櫃を模したとされる神輿のいずれも、作っただけでは単なる器(=物)に過ぎないでしょう。

物に人が特別な意味を与えることで、それらは特別な存在へと変容するのです。

また、聖櫃が日本に持ち込まれたという仮説により、「日本に秘められた謎を解く その10」にて提示した全ての謎が解ければ、この仮説は真なりと言えるでしょう。

ということで、秦氏が日本に持ち込んだのは『契約の聖櫃』あるいは死と再生を象徴し聖櫃と同じ意味を持つもの、と仮定しておきます。(以降は単に聖櫃と記載します)

              ―秦氏の謎を解く その3に続く―
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