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東海の秦氏 その2


大生部多に関連して富士川沿いに多氏の痕跡がないか探ってみたところ、身延町の北に飯富(いいとみ)と言う地名があり、以前は(おお)、(おぶ)と呼ばれていたようです。飯富は飫富とも書き、多氏に関連する地名と思われます。飯富氏に関しては以下Wikipediaより引用します。

飯富氏は甲斐源氏の一族で、源義家の四男・源義忠の子・飯富忠宗の末裔と言われる。別説に古代の多氏の末裔説がある。


大生部(おおふべ)自体が(おぶ)と語感も似ているような気がするのですが、いかがなものでしょう?

話は戦国時代に飛ぶのですが、武田騎馬軍団最強を誇る「赤備え」はかの有名な山県昌景に率いられていました。山県は武田家の重鎮飯富兵部虎昌の弟(あるいは甥)で、飯富源四郎と名乗っていたのですが、兄の謀反事件がきっかけとなり山県に改名します。山県昌景に関しても以下Wikipediaより引用。

飯富虎昌の弟とされているが、甥であるとも言われている(詳細は後述)。旧名は飯富源四郎。はじめ武田信玄の近習として仕え、続いて使番となる。信濃伊奈攻めにおいて初陣を果たし、神之峰城攻めで一番乗りの功名を立てた。天文21年(1552年)、信濃攻めの功績により騎馬150持の侍大将に抜擢される。その後も虎昌に勝るとも劣らない武者振りを発揮し、「源四郎の赴くところ敵なし」とまで言われた。永禄6年(1563年)、三郎兵衛尉を名乗る。その後も順調に戦功を挙げて、譜代家老衆に列せられて300騎持の大将となった。
しかし永禄8年(1565年)、信玄の嫡男・武田義信と彼の傅役だった虎昌が謀反を起こすと、血族である虎昌が関与している事を承知の上でこれを信玄に訴え、虎昌を誅殺する。この功績により虎昌の赤備え部隊を引き継ぐとともに、飯富の姓から信玄の父・武田信虎の代に断絶していた山県の名跡を与えられて山県昌景と名を改めた。


ここで気になるのは「赤備え」という言葉です。赤備えとは全ての武具を朱塗りに統一した部隊を意味し、この色を出すために死と再生の象徴である辰砂を使用します。大生部は水銀の一族丹生氏(大生部=大壬生=丹生)とも関係がありそうで、染色や精錬事業に従事した赤染氏の赤とも関連しそうに思えてきます。戦国時代ともなれば、秦氏も丹生氏も赤染氏も混じり合ってしまうのでしょうか?

想像の羽を伸ばし過ぎて収拾がつかなくなりそうな気配。富士川に別れを告げ、次の目的地である鉄舟寺に向かいましょう。寺は日本平の麓にあります。

この寺の前身は久能寺と号し久能山の東照宮付近にあったとされます。鉄舟寺に関しては以下Wikipediaより引用します。

この寺は、飛鳥時代藤原氏の出身である久能忠仁が久能山東照宮付近に建立した堂に始まり、その後奈良時代の僧行基が来山して久能寺と号したという。平安時代に入って天台宗に改められ、1570年(永禄13年)武田信玄によって現在地に移された。


秦氏に近い行基が来ているのを除き、特に目立ったものはなさそうです。お寺も新しそうで写真を撮るまでもありません…が、境内には熊野十二所神社が鎮座しています。

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熊野十二所神社。

その由緒を見ると……。

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由緒書きです。

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同じく。横長の紙に書かれており2枚必要となってしまいました。

何と堂内には摩多羅神が合祀されているとのこと。摩多羅神は秦氏の大酒神社が最も有名です。秦氏の匂いがかすかに漂ってきました。そこで、鉄舟寺の由緒も見ていきます。

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由緒書きです。

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もう1枚。

久能忠仁が創建し、行基が久能寺と号し、信玄が城塞を築くため現在地に移され、その後衰退して廃寺同然となり、幕末の著名な武芸家で江戸城を無血開城に導いた山岡鉄舟が再建したのが、今の鉄舟寺ということになります。山岡鉄舟は侠客清水次郎長とも懇意で寺には次郎長の像が置かれています。

そして久能寺のあった場所は徳川家康を祀る東照宮になったのですから、日本平一帯は超有名人ばかりが関与している場所のように見受けられます。Wikipediaでは久能忠仁は藤原氏とされていますが、摩多羅神の存在を考慮すれば秦氏と関係あるかもしれません。

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鉄舟寺にある久能忠仁像です。

久能忠仁の出自を知るには、久能寺創建の場所である久能山へ行く必要があるはず。ということで、一路久能山へと向かいましょう。日本平からロープウエイで簡単に久能山へと入れます。脚力に自信がある方は1,100段以上もある石段でどうぞ。

              ―東海の秦氏 その3に続く―
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