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三島由紀夫割腹自殺の謎を解く その5

日々の雑感
11 /29 2010

前回までは三島由紀夫の死と、輪廻転生をテーマとする「豊饒の海」との関係を論じてみました。次には、じゃあおまえ自身は輪廻転生についてどう考えるのか、との問いが提起されるはずです。輪廻転生に関しては、「人類進化の謎を解く」から「秦氏の謎を解く」の謎解きの中で、秦氏の思想をテコにして大ざっぱに触れていますで、ご参照ください。

今回は、もう少し違う視点からこの問題に切り込んでみたいと思います。

まず質問ですが、あなたはなぜあなたなのでしょう?酔石亭主はなぜ酔石亭主なのでしょう?質問の主旨は、なぜ他の誰でもなく、この私の肉体に私の意識が宿ったのかというものです。私ではなく、隣のA男さんに私の意識が宿ってもいいはずです。そのまたお隣のB 子さんに宿ってもいいはずです。

時間軸と空間軸をもっと広げて考えてみましょう。エジプトのファラオの王子に私の意識が宿ってもいいはずです。さらに広げます。銀河系のどこかの惑星のナメクジみたいな生物に私の意識が宿っても良かったはずです。銀河系を飛び越え、100億光年離れた別の銀河の惑星の昆虫みたいな生物に宿っても良かったはずです。

あなたがあなたであるのは、酔石亭主が酔石亭主であるのは、全てにおいて絶対の前提であると誰しも考えています。というか、そんなことは意識の端にも昇らないというのが通常でしょう。酔石亭主の場合、その絶対の前提を絶対と考えず、相対化し俯瞰的に見たらどうだろう考えるのです。そうした意識操作によって全く違う視点が得られる可能性があるからです。

例えばこんな思考実験をしてみました。

数十万年後の遠い未来、私たちの子孫は男女間の生殖によってその子孫を得ることができなくなっているはずです。(そうした議論は既に専門家の間でなされています)その場合どんな対処があるでしょうか?女性だけの単一生殖もありますが、考えられるのはクローン技術により自分のコピーを造り出すことです。

そして自分の意識から記憶までの全てを電気的信号に置き換え、コピーに転写します。コピーが寿命に達したら、この操作を繰り返すことによって人類はほぼ永遠の命を保証されるでしょう。あなたの意識は自分のコピーの体を乗り換えることによっていつまでも続いていくのです。

さてそこで、この技術が完成した時点で生き延びている人類はあなただけだったと仮定します。あなたはどうするでしょう?一体だけのコピーでは不安ではないでしょうか?万全を期すため、あなたは例えば一億体のコピーを造り、その一億体にあなたの意識から記憶までの全てを転写したとします。作業終了後あなたの元の体は寿命が尽きます。

さてはて、その試みが成功したとして、あなた自身は一億体のどこにいるのでしょう?Aにも、Bにも、Cにも、そして一億体の最後にもあなたの意識と記憶が宿っているのです。なぜならどれもあなた自身だから……。

この問題を考えるには、一億台のパソコンを繋いだスーパーコンピュータを思い浮かべるといいかもしれません。個々のパソコンは個々に機能しますが、同時に全体が一体となってものすごい速度で計算をこなします。「2001年宇宙の旅」のようにコンピュータに自己意識が生じるかもしれません。

話を過去へ戻します。人類が共通祖先から分離したとき、本能による行動原理が壊れ、新たに心的な領域、すなわち自我や観念の領域が形成されました。この段階においてはしかし、自我も観念も肉体という器の内部にあります。言い換えれば、宇宙の果てまで考察する能力を持った私たち人類は、肉体の範囲を超越してはいるが、肉体の死により観念の領域も消滅するという矛盾を抱えた存在になったのです。吉本隆明はその著作「心的現象論序説」(北洋社)において、この問題を以下のように述べています。

この種族は自身や他の種族や〈自然〉を考察することができるゆいいつの種族である。そしてこの考察は動物のひとつの種族に属するという位相からはなしえず、逆に観念を行使するものという位相からのみなしうるとともに、この観念なるものは台座としての自分の動物性なしには独在できないという不可逆性を、いいかえれば矛盾をもった存在である。


吉本の記述は現在の私たちが置かれた立場・位相を述べています。しかし、一億体の同じ私が出現した場合、その位相は相転移を起こすはずです。すなわち次のフェーズに移行するのです。

パソコンを一億台繋ぐとスーパーコンピュータとなり自己意識が生じる可能性が出るように、一億体の同じあなたが出現すると、自我や観念のさらに上位の自我(=スーパー自我)が形成されると考えられます。個々の心的領域が存在しつつ、その上位に超自我が存在するという一種の共同体になるのです。あなたはこの時点で個ではなく、神と呼ばれる存在に変容するでしょう。

超能力探偵は失踪者の持ち物からその人物の生死、現在どこにいるのかを当てることができるとされます。彼は、持ち物に刻まれた持ち主の情報を読み出していると考えられます。同様に、神である超自我は時間軸と空間軸を超越するので、地球に刻まれたあなたも含む過去の歴史(=データ)を全て読み出すことができ、またそれらを己の中に包含できるはずです。

この共同体は別の銀河の共同体ともネットを張ることができるでしょう。そして全ての共同体がネットで結ばれたとき、それは全宇宙をカバーする超超共同体となるはずです。言い換えれば、神の中の神がここに出現するのです。そして超超共同体の中には、人類のみならず宇宙の過去から現在に至る全ての情報が網羅され、超空間の場である虚空蔵に保存されるでしょう。

その宇宙が消滅して弥勒の媒介により次の宇宙が起動すると、虚空蔵の保存されている情報が再生宇宙の内部法則として自己展開を始めます。そして、再生宇宙のどこかで再生された酔石亭主はまた同じような文章を書いているのかもしれません。それが酔石亭主の考える現代版輪廻転生です。

最初の質問に立ち返ります。あなたも私も、20万年さかのぼれば、同じミトコンドリアイブから発しています。元は同じだったのです。現在は内部法則が自己展開している段階なので、まだそれぞれが個別の存在です。肉体という船を生殖によって乗り換えるのはシステムとして不完全ですから、その意味でも各自は個別の存在として現れざるを得ません。

しかし相転移が起きた後は、あなたの存在記憶が超自我=神の中に吸収されて再び共同体の一部となります。そして最終的には超超共同体(=神の中の神)となって、その内部に包含され、時空を超えた同じ存在(宗教的表現では同じ魂)となるのです。

注:内容がほとんど支離滅裂になってしまいました。仮説というよりは単なるイメージあるいは妄想と思ってください。いずれもっと詳しく書きたいと思いますが、酔石亭主の力量ではこれ以上は無理かもしれません……。

この項は以上で終わり…

酔石亭主

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