FC2ブログ

原発事故に思うこと

大震災と原発事故
03 /26 2011

昨日「究極の選択」について書きましたが、同日の日経新聞夕刊に参考になる記事が出ていました。自らも今回の津波で九死に一生を得た岩手の災害研究第一人者の話です。この方でさえ、津波を軽視していたとし、「人をかばって命を落とすのではなく、まずはまっさきに逃げるべきだ」と指摘されていました。災害の専門家でありかつ自分も被害に遭われた方の話ですから、重いものがあります。

また新聞かテレビか失念しましたが、パソコンを車から持ち出すのに僅かな時間がかかり、津波に飲み込まれた地元記者の話もありました。奥さんはすぐに車から出て家の二階に上がり助かったそうです。

そう言えば9.11テロによるトレードセンタービル崩壊の際、スタッフを先に避難させた銀行員の方が犠牲になっています。これも、自分がまっさきに逃げながらスタッフにも逃げるよう声をかけるべきだったのです。

いずれも、一瞬の判断が生死を分けたのです。そんな場面に遭遇しないよう願うばかりです。

では、本題に入りましょう。原発事故関連のニュースを見ていると、様々な専門家の方が口を揃えて安全を強調されています。現在の放射性物質レベルなら水を何百キロ飲んでも、ほうれん草を何百キロ食べても心配ない、直ちに健康に影響及ぼすことはないと言った類の解説です。

酔石亭主としては、異なる意見を持つ専門家の話も聞きたいのですが、そうした方は出てきません。国民の不安を増幅するような話は好ましくないと言う局側の配慮は理解できます。しかし、自分で判断基準を持つためには様々な意見を聞いておく必要があるのです。例えば、心配ない論者と心配ある論者の討論などを放送いただけないでしょうか?

毎日のように心配ないとの合唱が続いても、私たちは、放射能は目に見えない敵だから怖いという不安感を払拭することができません。これは、幽霊が怖いのと同じような気もします。芭蕉の句「幽霊の正体見たり枯れ尾花」ならいいのですが…。

政府やマスコミの説明をそのまま鵜呑みにしていていいのか、正直判断に苦しみます。もう少し詳しい解説が欲しいところです。

それ以前に、放射能、放射線、放射性物質、シーベルト、ベクレルなど言葉の定義がよくわからない部分があります。なので、Wikipediaより以下引用します。

[放射能]
放射能(ほうしゃのう、Radioactivity)とは、物理学的な定義では、放射線(radioactive ray, radiation)を出す活性力(放射性,放射活性、放射線を放射する程度)を言う。多くは、特に物質の放射活性を指すが、さらに放射能を持つ物質自身、すなわち放射性物質を指す用例も多い。
放射能と放射線とを混同してはならない。ただし、日本の媒体等においては「放射能が漏れる」「放射能を浴びる(又は、飛散する)」などという表現がしばしば見受けられるが、これは「放射性物質が漏れる」「放射性物質を浴びる(又は、飛散する)」を意味すると理解できる。


[放射線]
放射線(ほうしゃせん)とは、一般的には電離性を有する高いエネルギーを持った電磁波や粒子線のことを指す。

[放射性物質]
放射性物質(ほうしゃせいぶっしつ)とは、放射能を持つ物質の総称で、ウラン、プルトニウム、トリウムのような核燃料物質[1]、放射性元素もしくは放射性同位体、中性子を吸収又は核反応を起こして生成された放射化物質を指す。

[シーベルト]
シーベルト(Sievert。英語発音: /ˈsiːvərt/ スィーヴァートゥ、スウェーデン語発音:[ˈsiːvəʈ])は、生体への被曝の大きさの単位。

[ベクレル]
ベクレル(becquerel, 記号: Bq)とは、放射能の量を表す単位で、SI組立単位の一つである。1秒間に1つの原子核が崩壊して放射線を放つ放射能の量が1ベクレルである。たとえば、370Bqの放射性セシウムは、毎秒ごとに370個の原子核が崩壊して放射線を発している。

以上からすると、福島原発から漏れ出ている[放射性物質]が放射性ヨウ素131、セシウム137で、いずれも[放射線]を出す活性力([放射能])を持っており、その放射線を出す放射能の量がベクレルで、放射線により生体被曝する場合の大きさがシーベルトと言うことになるのでしょう。

これを戦闘機に例えると、戦闘機が [放射性物質]で、搭載している機関砲が[放射能]、機関砲から発射される弾丸が[放射線]となります。但しこの弾丸は原子レベルの弾丸であり、放射線障害により内臓や皮膚が破壊され、またDNAを損壊させて癌を発症させます。

結局今までは、機関砲から発射される弾丸の量が少ないので、直ちに人体に影響は及ばないという説明を何度も聞かされている訳です。まあ弾丸が発射されるのが現時点では火縄銃なので、発射される数も少なく、体にも当たりにくいので大丈夫と言うことなのでしょう。

確かに火縄銃なら、弾丸が肩や腰をかすめて飛ぶ可能性も高いと思います。しかし、運悪く心臓に当たったらどうなるのでしょう?体内に取り込まれた放射性物質から放射される弾丸がDNAの重要部分を損壊したら恐ろしいことにはならないのでしょうか?

新聞などには、傷ついた遺伝子は細胞の自然治癒力で復元されるので少量の放射線なら問題ないと書かれています。でも、たとえ弾丸一個でも弾丸は弾丸です。当たり場所が悪ければという懸念は残ります。専門家による詳しい見解を是非お聞きしたいものです。

なお昨日早朝、屋内退避指示が出ている20~30km圏に関する酔石亭主の考えを記事にしましたが、奇しくも同日枝野官房長官が20~30km圏内の方に対し自主避難を促しました。生活物資が行きとどかないというのが理由のようです。そうした面があるにしても、説明に説得性が欠けています。現在の放射線量は健康に影響ないが、万一の事態に備えた予備的避難という説明の方がすっきりすると思います。いずれにしてもこの圏内には1万人以上の方が残っています。状況が深刻化する前に早急な退避が必要です。

注:本記事の内容はあくまで酔石亭主の理解であって正しいという保証はありません。敏感で微妙な問題だけに、情報は皆さま方が自己の責任において収集し、必ずご自身で判断されるようお願いします。
スポンサーサイト



酔石亭主

FC2ブログへようこそ!