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富士山麓の秦氏 その18


今回はすぐ近くにあるはずの、阿祖山太神宮跡地を探します。では、先に進みましょう。

背戸山の尾根と南側の高座山の尾根が狭まり、もっと進めば古屋川も渓谷になって行く雰囲気です。跡地と考えられるのは渓谷になる手前辺りしかありません。


大きな地図で見る
渓谷の手前を示すグーグル画像。(全体の位置関係は「大きな地図を見る」をクリックください)

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「その17」からさらに奥へ進んだ位置から見る背戸山の南斜面。

画面中央やや右手、薄赤い屋根の右脇に小さな赤い屋根が見えます。これも神社です。由緒等は全く不明ですが、多分天照大神を祀るものでしょう。

さらに進むと…、古屋川の向うに何やら怪しそうな平場と幾つかの鳥居や碑が目に入りました。

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道路から川越しに見た鳥居や石碑。

早速中に入ってみます。

敷地の左手に南朝英霊神之碑と長慶天皇の石碑があります。(グーグル画像を拡大すれば表示されるので、是非位置関係をチェックください)

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南朝英霊神之碑と長慶天皇の石碑。

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長慶天皇の石碑の拡大画像。長慶大神になっています。

隠れ南朝がこの地にあったのでしょうか?調べて見ると、南朝の陰の本営は富士山麓にあり後醍醐天皇は吉野ではなく、富士山麓に隠れていたなんて説があるようです。南北朝史はほとんど知識がないので、これがトンデモ説なのか根拠ある話なのかわかりません。ただ、後醍醐天皇の皇孫守永親王は三州額田郡明見(岡崎市明見町字田代)にある伝正院内に葬られています。富士山麓の明見と関連を感じさせますね。

ちなみに、南朝の長慶天皇陵墓伝承地は南都留郡山中湖村山中の藤塚陵、富士吉田市大明見背戸山の貴髪塚、富士吉田市軽島森小峯山と複数あります。軽島森は大明見のはずですが、小明見の三峯神社の山かもしれません。隠れ南朝を扱った書籍も結構あるようで、いずれ機会があれば読んでみたいと思います。

問題は、石碑が新しすぎて、阿祖山太神宮の跡地を示すものではなさそうなことです。敷地の右手にも巨大な石碑があります。こちらにヒントがあるのかも…。そう思って見ると…。

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泰山府君大神の石碑でした。

またまたややこしい神様が出てきました。この場所になぜ泰山府君が出てくるのか理由がわかりません。でも、存在している以上何らかの意味があるはず。少し考えてみましょう。

泰山府君に関しては以下Wikipediaより引用します。

太山府君(たいざんふくん)は、十二天の一人焔摩天に従う眷属の一人。中国の泰山の信仰と結びつき泰山府君とも書かれ、道教では東嶽大帝(とうがくたいてい)とも呼ばれる。
胎蔵界曼荼羅に焔摩天の眷属の一人として描かれ、その形象は1面2臂で左手に人の顔のついた杖を持ち、右手で書物を書く姿に描かれる。十王信仰に取り入れられ、十王のうちの太山王(泰山王)となった。また陰陽道の主祭神でもあり、安倍晴明が使ったとされる陰陽道の最高奥義泰山府君の祭は死者を蘇らせる秘術である。

秦山府君は中国において冥府の神とされ北東の山に棲んでいます。北東とは鬼門の方角に当たります。次に、日本における泰山府君のありようについて知るため、京都赤山禅院に飛んでみましょう。赤山禅院の本尊赤山大明神は、陰陽道の祖神とされる 泰山府君を勧請したものです。赤山禅院は京都御所から見て北東すなわち鬼門の方角に当たり、泰山府君は方除けの神として信仰されてきました。

だとすれば、大明見の秦山府君も同様の機能があると思われます。秦山府君が祀られる赤山禅院は、京都御所から見て鬼門の方角でした。では、大明見の秦山府君はどこから見て鬼門の方角なのでしょう?

答えは富士山しかありません。富士山の噴火を抑えるため、北東の鬼門に当たるこの場所に秦山府君碑が置かれたのです。だとすれば、阿祖山太神宮も同様に富士山の鬼門に当たる場所に建てられたはずです。

ちなみに、鬼門についての話は中国最古の地理書「山海経」に出てきます。それ以来、丑寅(艮)の方角が鬼門とされるようになったのです。鬼門の思想は道教から生まれました。道教は日本において様々な民間信仰と習合し、陰陽道となっていくのです。徐福は道教の方士でもあり、秦山府君碑は徐福と結び付いてきます。

それにしても、これらの碑は誰が建てたのでしょう?調べてみると、どうやらこの場所は板橋区にある三宝法団と言う宗教法人の祈願所らしいと判明しました。しかし、グーグル画像で三宝法団の住所を見ても、住宅街の中にさして大きくない一軒屋があるだけです。

そもそも三宝とは仏教における3つの宝物、仏・法・僧を意味し、この三宝に帰依することで仏教徒とされています。仏教と神様は別物なのに、不可解ですね。

周辺ではまだ小さな鳥居が目に入ります。よほどの聖地と言うことでしょうか?さらなる探索は翌日として宿泊予定のペンションに向かいます。

               ―富士山麓の秦氏 その19に続く―
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