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富士山麓の秦氏 その2


マレー系海人族により浅間山あるいは阿祖山と呼ばれていた富士山も、徐福(あるいは徐福伝承を持ち運ぶ徐福系秦氏)がこの地に入植してからは、徐福の「福」を取り彼らの居住地域にある山すなわち福地山となりました。

それが、福慈山、冨知山、富知山へと変化し、不二山、不尽山などとなり、延暦19年(800年)の大噴火の後に富士山の名称となって固定化したのです。結局、富士山と言う現在の名称の深源には徐福の福地山があったことになります。

なお史料的には、和銅6年(713年)に編纂された「常陸国風土記」に、祖神尊が駿河国の福慈山の福慈神に一宿を乞うたという記述があり、これが現存史料中最も古い山名とされています。

富士山は、山自体が神格化された浅間大神を海人系が信仰する時代、徐福(あるいは徐福系秦氏)によって蓬莱山として信仰される時代を経て、800年以降、桓武天皇の命を受けた坂上田村麻呂により、火の神あるいは噴火を鎮める水の神である木花咲耶姫が祀られる時代となり、江戸期には浅間大神と木花咲耶姫が習合してしまいます。

木花咲耶姫に関しては以下Wikipediaより引用します。

天孫降臨で日向国に降臨した瓊瓊杵尊と笠沙の岬で出逢い求婚される。父の大山祇命はそれを喜んで、姉の磐長姫と共に差し出したが、ニニギは醜いイワナガヒメを送り返してコノハナノサクヤビメとだけ結婚した。…中略…
富士山を神体山としている富士山本宮浅間大社(静岡県富士宮市)と、配下の日本国内約1300社の浅間神社に祀られている。
火中出産の説話から火の神とされ、各地の山を統括する神である父のオオヤマツミから、火山である日本一の秀峰「富士山」を譲られた。祀られるようになり富士山に鎮座して東日本一帯を守護することになった。
ただし、浅間神社の総本山である富士山本宮浅間大社の社伝では、コノハナノサクヤビメは水の神であり、噴火を鎮めるために富士山に祀られたとしている。


富士山への信仰の変遷から、各時代の神々が見えてきます。史料の存在しない石器時代や縄文時代は別として、「古事記」における伊邪那岐(イザナギ)伊邪那美(イザナミ)の子で最初に富士山麓に入った海人系(安曇族)の神が大綿津見神(おおわたつみ)。次に入ったのが徐福(あるいは徐福系秦氏)で、彼らを象徴する山の神が大山津見神(=大山祇命、おおやまつみ)。

大山祇命は木花咲耶姫の父神となります。最後が浅間大神と習合した木花咲耶姫で、朝廷の東国統治の目的で祀られたものと思われます。木花咲耶姫は天孫系の瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)と結婚し、火に包まれた産屋(御室)で子供を産むことになります。

富士山周辺に小室、中室、大室など「室」にちなんだ地名があるのは、木花咲耶姫の関連かもしれません。ここで富士古文書に基づく系図を見ていきましょう。

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富士古文書に基づく系図です。(「=徐福」は酔石亭主が書き足したもの)

この系図からは様々な事柄が読み取れます。日本書紀では月読命は月弓命と表記されており、秦氏の祖である弓月君との関連が指摘できそうです。また京都葛野に鎮座する秦氏の松尾大社境外摂社に月読神社があり、禰宜は秦氏が務めていました。

以前にも書いていますが、月と桂は秦氏と深い関連があり、大月周辺には秦氏関連の地名が存在し、山中湖を源とする桂川まであります。さらに桂は月に生える樹との伝承があります。

より具体的には、月読神が保食神の元に赴く際、桂の木に寄りついた、との記述が「山城国風土記」に見られ、月と桂の関係を示すものとなっています。要するに、月読命は秦氏と関連付けられる、あるいは秦氏に取り込まれた神なのです。

大海祇命は大綿津見神と考えられ、大山祇命の前に位置していることから、海人系安曇族の後に徐福(あるいは徐福系秦氏)が富士山麓に入った点が説明可能となります。

寒川神社に祀られている寒川比古神は謎の神とされていますが、この系図から寒川比古神は大山祇命であると理解できます。徐福系秦氏の祀る神が大山祇命だとすれば、大山祇命こそが徐福となります。

「鎌倉・藤沢の義経伝説」にて、白旗神社に祀られる義経は秦氏と関係があったと書いています。白旗神社の前身は寒川神社であり、そこに祀られるのが秦氏の奉ずる徐福であるとすれば、酔石亭主の推論に信憑性が出てきます。まあ、この辺はもっとじっくり検討したいと思いますが…。

もちろん上記だけでは、大山祇命が徐福だと断定はできません。徐福を担ぐ秦氏の痕跡を富士山麓で数多く拾うことが、とりもなおさず大山祇命=徐福の証明となるでしょう。また富士山本宮浅間大社の社伝で火の神であるはずの木花咲耶姫が水の神とされるのは、海人系の浅間大神と習合した結果だと思われます。

                ―富士山麓の秦氏 その3に続く―
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