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「半沢直樹」と「あまちゃん」

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07 /29 2013

この二つのテレビドラマには共通点があります。そう、いずれも高視聴率を誇っていることです。実は酔石亭主も結構テレビを観る方なので、この二つのドラマの面白い点やそうではない部分などをちょっとだけ考えてみます。

まず「半沢直樹」ですが、ドラマの展開はスピード感があって、俯瞰的に撮影された映像にはスケール感もあります。そう言った意味ではなかなか見ごたえがある作品だと思われます。

一方で問題点は数多くあります。このドラマはバブル期入行の行員の活躍を描いているのですが、内容そのものは「華麗なる一族」の時代における話と全く同じにしか見えないことです。つまり、昭和の時代における銀行の話にしか見えません。そう言えば、東京中央銀行頭取も「華麗なる一族」で頭取を演じた北大路欣也です。

世界第3位のメガバンクと言う設定なのに、たった5億円の融資を詐取されることで大騒ぎになるのにも首を傾げてしまいます。5億なんて一般庶民には大金ですが、運がよければ宝くじで手に入る程度の金額です。ちょっとあり得ませんね。このレベルなら、せいぜい地銀の中位行の話にしかならないと思えます。

西大阪スチール社長の東田が東京中央銀行からの融資金5億円を粉飾決算で騙し取ったと言う設定にも疑問が残ります。工場はいかにも時代を経たと思われる鉄工所です。長年真面目に工場経営をしてきた人物が、経営不振で粉飾決算せざるを得ない状況に追い込まれたと言う設定なら納得ですが、真面目そうな工場においてフロント企業のような顔をした社長が自分の会社を倒産させ、脱税した不正な金を隠して いるなんて設定はあり得ません。会社倒産に至るまでの数十年をその社長はどんな生き方をしてきたのでしょうね?第3話の終わりに、東田と浅野支店長が関係あるとの衝撃的な事実いやご都合主義的な事実が判明します。それはちょっとないだろうと思いますが……。

世界第3位のメガバンクの話なら、さまざまな金融工学を駆使した国際金融詐欺グループを半沢直樹がそれを上回る金融工学の知識を駆使して追い詰めるなんて展開にすれば、スピード感と映像の良さがうまくマッチしてきます。もちろんその場合には、スイスやロンドン、タックスヘイブンのケイマン諸島などもロケ地になってきますが…。橘玲の小説「マネーロンダリング」なんかをドラマ化しても緊迫感のあるものになりそうです。

余りにもステレオタイプの人物ばかりが出てくるのも気になるところです。その方が見ていてわかりやすいし視聴率を上げやすいとの考え方もありますが、人間はそれほど単純ではありません。人物像にもっとリアリティーが欲しいところです。

要は、メガバンクや投資家ファンド、マフィア、詐欺師たちが暗躍する国際金融の裏の裏を、スピード感や緊迫感溢れる映像美で描けば、本当の意味で面白い作品になると思います。ただ、一般庶民にはわかりにくい部分が増えて視聴率を稼げない可能性はありますが…。

「あまちゃん」は脚本が良くできているので、とても面白いですね。現在は、アイドルになれなかった母親の春子とアイドルを目指す秋が交互に描かれ、この部分は一種のSF的なタイムマシンドラマとも言えそうです。

幾つもの伏線を張り、それをきちんと回収するのはなかなか大変だと思います。でも、ほぼ成功しているのではないでしょうか?

ユイの母である足立よしえが突然失踪した部分はサブストーリーでしょうが、どう展開するのか現時点では全く見通せません。8月にはこの部分が出てくるらしいので、もう少しの辛抱です。また既にネット上などで語られている、祖母の夏、母親の春子、主人公のアキの名前の問題も気にかかります。

夏、春、秋があれば、伏線好きな脚本家のことですから、当然冬子が登場してくるのでしょう。とすれば、アキが足立ヒロシか種市と結婚して生まれてくる子になるはずです。結局あまちゃんは、女4代の話だったことになるんでしょうか?

あれこれ気を揉ませつつ、架空の物語の中に事実として起きてしまった3月11日を組み込むのは相当な手腕が必要です。万人が納得できる終わらせ方は難しいのではとも思いますが、エンディングがどうなるかはあまり考えずに観るしかなさそうです。

「あまちゃん」の次におまけにもう一つ。女房殿がテレビを観ていたので、ちょっと目をやると舘ひろしと浅野温子が出ていました。「なるようになるさ」です。これはトレンディードラマ(この表現も古すぎる)かと思ったのですが、やたらセリフが長いのでピンと来ました。もしかしたら橋田ドラマ?そう思っているとピン子女史も登場。やっぱりと思いつつ、早々にテレビの前から退散です。会話ではなく、ストーリー展開によって状況が自分の中に焦点を結ぶような作品を好む酔石亭主としては、この手のドラマはとても耐えきれません。

酔石亭主

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