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浜松の秦氏 その30


「その16」において「浜名郡誌」にある三皇子の墳墓の記事をご紹介したのですが、所在地は豊西村でした。では、この墳墓はどこにあるのでしょう?その有力候補となりそうなのが浜松市東区豊町に位置する蛭子森古墳です。さらにこのすぐ北側には羽鳥八幡神社も鎮座しており、古墳との関係性が想定されます。


古墳と羽鳥八幡神社鎮座地を示すグーグル地図画像。

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蛭子森古墳のほぼ全景。

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上部を撮影。

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石室。

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解説板です。

浜松市指定史跡 蛭子森(えびすもり)古墳
昭和37年7月14日指定 浜松市教育委員会
蛭子森古墳は、内部に横穴式石室が構築された直径24m、高さ現3.2mの円墳です。天竜川平野の中央部に立地する数少ない古墳で、1959年に土取作業中に発見され、1962年に発掘調査が実施されました。
横穴式石室は片袖式で、全長が10.6m、棺を納めた玄室が5.2mの大きさです。副葬品には大刀や鉄鏃などの武器類、轡などの馬具類、勾玉や金環などの装身具、須恵器や土師器などの土器類があります。水鳥の装飾が付く須恵器の壺は珍しく、全国的に注目されています。築造年代は6世紀後半で、石室の形態から、天竜川平野左岸との関係が深い豪族の墓と推定されます

上記によれば築造は6世紀後半となっており、644年に当地に来たと想定される三皇子の年代とは100年近く時代差があり、とても差を埋められそうにありません。困りましたね。さらにチェックしたところ浜松情報BOOKに以下の内容があったので部分引用します。
http://www.hamamatsu-books.jp/category/detail/4e24e9eaac4b5.html

蛭子森古墳とは
築かれた当時直径約24m、高さ4.5mほどの円墳であったが、北東側が半分以上削られており、高さも現在では3m余りとなっている。

石室の構造
全長10.6m、玄室※の長さ5.2m、最大幅1.6m、羨道※の長さ5.4m、最大幅1.0m。玄室から入り口を見て、右側に袖部※がある片袖型の横穴式石室。地域的にも、石室の形からも、葬られた人は天竜川の東と強い関係を持っていた有力者と推定される。

天竜川の東と強い関係を持っていた有力者となると、三皇子とは何ら関係はありません。豊西村にはこの古墳しかなさそうですが、他にもあるのでしょうか?また「浜名郡誌」によれば三皇子は玉宮、中宮、沖宮に祀られたとありました。と言うことは、それぞれ別に葬られたようにも見えてきます。3人が同時に亡くなるとは考えられないので、別々に葬られた可能性は小さくなさそうです。ちょっと困りましたね。

出土品
出土品は須恵器や土師器のほかに金環や勾玉といった装身具、太刀や鉄鏃といった武器、そして馬具など200点以上。装身具や太刀は在室、土器類や鉄鏃は主に袖部周辺から出土。石室以外では前庭部から馬具の一部と数点の須恵器が出土しているが、これらはもともと石室の中にあったものが持ち出されたものと考えられる。


かなりすごい出土品があったようです。でも6世紀後半では三皇子のものとは言えませんが…。いや、その続きに重要な文章があります。

出土した遺物の多くは7世紀前半に作られたと考えられるが、蛭子森古墳が築造された年代は、石室の形状や作り方から6世紀後葉と推定され、出土した遺物は後から葬られた人のために副葬されたものと考えられる。

何と、出土した遺物の多くは7世紀前半に作られたもので、出土した遺物は後から葬られた人のために副葬されたもの、とのことです。644年に当地に避難した三皇子(聖徳太子の孫)が生前に使用していた装飾品などが副葬されたと考えれば、時代的な差はなさそうです。以上から、蛭子森古墳は聖徳太子の孫である三皇子を後から埋葬した場所とする可能性も一定程度はあることになります。次回は古墳に向かい合うように鎮座する羽鳥八幡神社に行ってみましょう。

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