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東三河の秦氏 その4


ここまでの検討で、東三河には秦氏が存在し、秦氏地名と想定される幡太郷があることも確認できました。幡太郷に関しては別の史料にも当たってみます。図書館にて「三河国古蹟考」(著者:羽田野敬雄氏)を開いたところ、幡太は羽田村(吉田方)としているので、豊橋市の羽田町一帯が幡太郷で間違いなさそうです。また、奥郡(渥美半島の中ほどから先端部)に畠村あれど、風土記のさまに叶わないこと総国風土記考に云り、とも記載ありました。渥美半島先端部の畠村が幡太郷であるとの説には否定的な見解です。

酔石亭主としては畠村が幡太郷かどうかは別としても、秦氏と何らかの関連があると推察します。それはさて置き、今回は幡太郷があった豊橋市周辺を実際に見ていきます。JR豊橋駅の西には花田町があり、羽田(はだ)八幡宮が鎮座し、羽田町もあります。地図で見る限りは、花田が羽田を囲んでいるような雰囲気です。


大きな地図で見る
羽田町・花田町一帯を示すグーグル地図画像。羽田八幡宮は斎藤の北側。

では羽田八幡宮へ行ってみましょう。と言っても写真撮影したのは昨年の秋になります。

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豊橋駅から東側を撮影。

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もう一枚。画像の色調を変えています。

写真は帰りがけに撮影したもので、今回の探索は駅の西側となります。

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神社近くにあった羽田野歯科。

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羽田八幡宮。朝市が開かれていました。

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鳥居越しに見た社殿。

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解説板。

神社の寄進者奉名などを見ても秦さんはいません。神社の創建に秦氏が関与した可能性はありそうですが、確認可能な史料はなく不明とするしかなさそうです。但し宮司は羽田野氏でした。「三河国古蹟考」の著者がこの神社の宮司となっているのです。

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旧羽田野家住宅の解説板。

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旧羽田野家。

羽田八幡宮の左隣には浄慈院があります。

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山門越しに見た浄慈院。

境内は狭く、ごく普通の小さなお寺のようです。お墓に何かヒントがないかと思い裏の墓地に行ってみました。すると…。

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解説板です。

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羽田野美寿のお墓。

刀自(とじ)とあります。現代では使用されない実に古い言葉ですね。自分たちの歴史の古さを表現しているように思えました。刀自に関しては以下Wikipedia より引用します。

刀自(とじ)とは、日本古語では戸主(とぬし)の事をいう。日本古代において、家(戸口)は女性が主で、男性はその女性のもとを訪れる妻問婚が一般的であった。転じて、家事一般をとりしきる主婦のことを家刀自とも言った。女性の戸主を指す刀自は、男性の主を指したという刀禰の対語にあたる。


羽田八幡宮の宮司であった羽田野敬雄氏は平田篤胤門下の国学者で、嘉永元年(1848年)に豊橋市中央図書館の前身である羽田八幡宮文庫を設立しています。どうやら羽田八幡宮周辺は羽田野氏が主流になっているようです。

ところで、浄慈院には別の話もあります。地図にある花田小学校のかつての名前は幡太小学校でした。幡太学校は明治6年(1873年)年に浄慈院の本堂を借りて開校したとのことです。

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現在の花田小学校。

さらに花田町の北東には飽海町(あくみ=あつみ)があり、全部が繋がっていきます。以上から、現在も羽田野姓の多い豊橋市花田町・羽田町一帯が幡太郷の中心であったと考えて間違いないと思われます。

                  東三河の秦氏 その5に続く
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No title

わたしは、渥美半島の赤羽根にすんでいました。
また西尾・豊橋・岡崎にもすんでいたのですが
今おもえばたしかに地名に「はた」らしい名があったような気が・・・

No title

なぜかわからず、わたしの放浪した(営業のもと)
ところは「はた郷」のような気がして仕方ありません。
偶然でしょうが・・・・
京都には北野天満宮ちかくに先祖の墓があるので
よくいったのですが、とくに「やましろ」地方や
多の地方の秦郷とは同じ「空気」があったような気がします。表現しづらいですが・・・

Re: No title

コメント有難うございます。

渥美半島には秦氏に関連するかどうか何とも言えませんが、ハタの付いた地名(但し、畑がほとんど)は数多くあります。
グーグル地図で探してみると面白いですよ。

Re: No title

そうした空気を感じることは重要だと思います。

例えば心理的な呪縛が強くかかっている場所は、秦氏の存在がありそうですし、ご指摘のような空気が感じられると思います。
心理的呪縛により一定の場所が閉鎖空間になると余計にそんな感じが強くなるはずです。
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