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東三河の秦氏 その25 徐福伝承の謎


早々と梅雨も明けたようで、やたら蒸し暑い日が続いています。これではただでさえ乏しい思考能力を奪われるし、まともに文章も書けないのですが、我慢して「牛窪記」の次の記述を見ていきます。

004_convert_20130708081617.jpg
牛窪記の画像1。

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画像2。 

画像1の赤線を引いた部分と、画像2の最初から2行目までを続けて参照ください。内容は以下のようになっています。

証誠殿相殿ノ事ニ付テ。密義有。一座者秦国徐氏之霊也。津絶海之詩ニモ。熊野峯前徐福祠ト述テ。大祖高皇帝ニメサレテ尊和ヲ得シトカヤ。徐氏和国二来ル事ハ。…以下略。 

取り敢えずここまでを見ていきます。「証誠殿(しょうじょうでん)」とは、熊野本宮大社中央の第三殿本社の呼称で、証誠は往生を確かなものとすることを意味しています。「相殿」とは同じ社殿に、二柱以上の神を合祀することです。また「一座」とは朝廷における宮中座次の最上位を意味しています。この場合は一座=神と考えればいいでしょう。

よって「証誠殿相殿ノ事ニ付テ。密義有。一座者秦国徐氏之霊也」の文面は、証誠殿に合祀されている神に秘密があり、その神は秦国徐氏之霊である。すなわち徐福(或いは徐福一族ですが、後にすぐ徐福の名前が出てくることから徐福とします)であると書いていることになります。そこまで言うかとも思ってしまいますが、秦氏の徐福伝承が完全に熊野系に取り込まれた状況が読み取れます。

一方、「その18」にて「熊野権現は徐福の霊を意味する」と書いた部分が、この記述から正しいものであったと理解されるのです。

続いて、「津絶海(絶海中津)之詩ニモ。熊野峯前徐福祠ト述テ。大祖高皇帝ニメサレテ尊和ヲ得シトカヤ」と記載された内容を具体的に見ていきます。

「津絶海之詩ニモ。熊野峯前徐福祠ト述テ」までは、正平23年(1368年)に僧である絶海が明の太祖に謁見し徐福について下問され、「熊野峯前徐福祠 満山薬草雨余肥 只今海上波濤穏 万里好風早帰」(熊野の峰の前に徐福の祠がある。山一面の薬草は雨ごとに肥えている。今海上の波は穏やかで、万里風は良く、(徐福よ)すぐに帰って来なさい)と七言絶句(7言の句が4句からなる詩)で詠じたことを簡略に記載したものです。

「大祖高皇帝ニメサレテ尊和ヲ得シトカヤ」は、絶海の詩を受け太祖もまた和して、「熊野峰高血食祠 松根琥珀也応肥 当年徐福求仙薬 当到如今更不帰」(熊野の峰の高みには血食の祠があり 松根の琥珀も応じて肥える。当年徐福は仙薬を求めて、今日に至るも帰ってこない)と返したことを簡略に書いたものです。

「血食の祠」とは既に書いたように生贄の動物を供え、子孫が代々先祖の霊を祀ることを意味します。菟足神社では生贄の動物を供える儀式があります。この大元には日色野町における黒い横線を引いた二本の木があり、それは生贄を象徴するものでした。徐福子孫が七言絶句にあるように生贄の動物を供え徐福を祀るのと、菟足神社(日色野町)において生贄を供える儀式には共通点、すなわち徐福の存在、があると理解されます。

絶海に関しては以下Wikipediaより引用します。

絶海 中津(ぜっかい ちゅうしん、建武元年11月13日(1334年12月9日)- 応永12年4月5日(1405年5月3日))は、南北朝時代から室町時代前期にかけての禅僧。道号は絶海のほかに要関、堅子、蕉堅道人など多数ある。…中略…応安元年/正平23年(1368年)2月には明に渡海し、杭州の中天竺寺に入った。その後も霊隠寺、護聖万寿寺などに赴いて用貞輔良ら明の高僧らと出会い、これらの教えを受けた。洪武9年(1376年)には明の太祖である洪武帝(朱元璋)から謁見を許されている。洪武11年(1378年)に日本に帰国した。

以下略とした「徐氏和国二来ル事ハ」以降の内容は日本各地にある徐福伝承と同じで、大雑把に言えば、徐福(ここでは徐市となっている)が始皇帝に奏上し、不老不死薬を探すためと偽って、徐氏一族を伴い日本に来たとの内容が書かれています。

                東三河の秦氏 その26 徐福伝承の謎に続く
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