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尾張氏の謎を解く その27


今回は遠征部隊の移動ルートを検討する前に、別の場所を訪問します。目的地は鏡作坐天照御魂神社の南2㎞ほどにある秦楽寺。このお寺は秦氏に関係しおり、今まで何度も秦氏について書き続けてきた手前、訪問しなければ酔石亭主にとって片手落ちとなるのです。でも、それだけが理由ではありません。尾張氏の謎解きにも関係してくるのです。

崇神天皇の時代に宮中を出た天照大神(=八咫鏡)はまず笠縫邑にて奉斎され、その後各地を流浪し、最終的に伊勢の地に鎮まりました。これが元伊勢伝説の始まりと伊勢神宮の創建です。天照大神(=八咫鏡)が最初に立ち寄った元伊勢一号の笠縫邑には幾つかの候補地があり、酔石亭主は以前から秦楽寺一帯こそが笠縫邑と主張しています。それはなぜか?

鏡作坐天照御魂神社の由緒には八咫鏡のコピー(複製品)やその試作鏡が作られたとの記述が見られます。具体的には、『第十代崇神天皇のころ、三種の神器の一なる八咫鏡を皇居の内にお祀りすることは畏れ多いとして、まず倭の笠縫邑におし祀り(伊勢神宮の起源)、更に別の鏡をおつくりになった。社伝によると、「崇神天皇六年九月三日、この地において日御像の鏡を鋳造し、天照大神の御魂となす。今の内侍所の神鏡是なり。本社は其の(試鋳せられた)像鏡を天照国照彦火明命として祀れるもので、この地を号して鏡作と言ふ。」とあり、ご祭神は鏡作三所大明神として称えられていた。』の部分ですね。

では、それらの鏡はどこで作られたのでしょう?「この地において日御像の鏡を鋳造し、」と書かれた由緒内容からしても、鏡が作られたのは鏡作部のいる鏡作郷一帯以外に考えられません。八咫鏡のコピーを作るには、当然オリジナルの鏡を持ち込む必要があり、笠縫邑は鏡作郷のすぐ近くに位置する必要があります。よって、鏡作坐天照御魂神社の南2㎞ほどにある秦楽寺は元伊勢第一号の笠縫邑の有力な候補地となるのです。

八咫鏡のコピー(複製品)とその試作鏡が製作されたのは、天照大神(=八咫鏡)が宮中を出たことに起因しています。仮に天照大神(=八咫鏡)が宮中を出なければどうなるのでしょう?間違いなく八咫鏡のコピーとその試作鏡は製作されず、試作鏡が天火明命と称されることもなくなります。

その前提で、仮に皇族に率いられた伊福部氏を主力とする遠征部隊が鏡を尾張に持ち込み下賜しても、それは単なる鏡であり天火明命と称せられることもなく、ひいては後代の尾張氏が天火明命を祖神に取り込むこともなくなっていたかもしれません。

これを逆に見ると、天照大神(=八咫鏡)が宮中を出て笠縫邑に入り、八咫鏡のコピーとその試作鏡が作られたことに起因して、尾張氏の祖神は天火明命に決まったとも言い得ます。こうした因果関係から、笠縫邑の所在地問題は尾張氏の謎解きにもかかわっており、笠縫邑と推定される秦楽寺一帯を調査するのは極めて重要となるのです。

もちろん上記した内容だけで秦楽寺一帯を元伊勢第一号の笠縫邑と断定はできません。酔石亭主の主張が正しいとする根拠を得るためにも、秦楽寺はぜひ立ち寄りたい場所だったのです。

と言うことで、磯城郡田原本町秦庄267にある秦楽寺に行ってみます。最寄り駅は近鉄笠縫駅で、この地が笠縫邑であった名残を示しています。秦庄はその名が示す通り秦氏の居住地ですから今でも秦さんがいるはずです。駅を出て集落を歩きながら表札を探してみましょう。すると、ありました。

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秦さんのお宅。

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表札。

秦楽寺への道は狭いのですが、少し西に向かい次に北へと歩けば簡単に行き着けると思います。以前からぜひ行ってみたい場所だったので、次第に期待が高まってきます。


位置を示すグーグル地図画像。

お寺の境内の東南角近くに鳥居があります。どこからでも入れますが鳥居をくぐります。

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境内側から見た鳥居。

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すると目の前にまた鳥居。

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石段を上ると社。

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これが笠縫神社です。

祭神は天照大神でここが元伊勢・笠縫邑となります。詳細は境内を一通り見た上で検討します。

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隣の赤い鳥居は春日神社です。

春日神社が秦楽寺境内に鎮座しているのは明確な理由がありそうですが、これは後で書くことにします。一旦外に出て塀に沿いながら北に歩くと中国風の土蔵門です。

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土蔵門。

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接近して撮影。門の脇に解説板があります。

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解説板。

この内容を検討するだけでとても長い記事になりそうなので、後で詳しく見ていきます。

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阿字池です。

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本堂。

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もう一枚。

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本堂から見て北東鬼門の位置にあるお宅。

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秦さんでした。土蔵門の前をそのまま北に歩いて寺に隣接するお宅です。

次回から秦楽寺の一般的な事項を書き、最後に元伊勢の問題を検討することとします。

                 尾張氏の謎を解く その28に続く
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