尾張氏の謎を解く その75


今回も「丹後舊事記」にある笛連王の記事から見ていきます。たったこれだけの短い文章で何度も使えるのですから凄いですね。

笛連王。日本古事記神服海部の亙の子なり母は節名節媛と云大日本根子彦国牽尊の尊(孝元天皇)奉仕父の府跡を領す與佐の比治の山麓笛原を府とす。順国志に曰く比沼真名井ケ原の辺五ケの庄本ケの邑に砂山と云高山有麓に磯砂山笛原寺と云真言宗の伽藍あり和哥名所志に笛の浦と記す山中に海部の名有の名所とす是笛連が館跡なり。

この記事によれば、比沼真名井ケ原の辺りの五箇の庄本箇の邑に高い山(磯砂山)があって、その麓に磯砂山笛原寺と言うお寺があることになります。笛連王は既に書いたように笛吹連に関係する人物ですが、海部氏と共に比治の里に入ったことになります。そうした関係から笛連王は海部氏と関係付けられたのです。


笛原寺の位置を示すグーグル画像。

寺の名前は表示ありません。画像の真ん中付近で、山の緑がないように見える部分がお寺です。

ここはもう廃寺となっているようです。312号線を走るとYKKAP岸田工務店と書かれた青色の看板が見えてきますので、そこを右折してしばらく走れば笛原寺の横に出ます。

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途中笛谷の地名もありました。

笛原寺の背後の山が磯砂山(伊去奈子嶽)になりますが、実際にはずっと南寄りが山頂となり、笛原寺からは見えません。

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磯砂山。

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道路に沿って厳重な鹿除けの鉄柵があります。

この少し先を左折するとお寺の前に至ります。写真にはお寺の石塔や建物が僅かに見えています。

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笛原寺の境内。本堂などもなく荒れた雰囲気です。

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境内に進みます。

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かつての庫裏でしょうか?

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お地蔵さんや供養塔などがあります。

笛原寺は廃寺となりましたが、笛連王の館はこの辺りにあったことになります。或いは笛谷の集落付近が館だったのかもしれません。以上、鱒留川の南側(磯砂山側一帯)は海部氏に関連する場所であると確認できました。藤社神社の藤は比治(ひじ)が転じたものですが、海部氏の籠神社における葵祭は、かつては藤祭と称されており、神社背後の神体山は天香語山で藤岡とも称されています。ここからも、藤社神社は海部氏が関係していると理解されます。藤の名前に至るまでに、奇霊→久次比→久次→比治→藤と変遷してきたことになりそうです。

         尾張氏の謎を解く その76に続く
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