蒲郡探訪 その7


蒲郡クラシックホテルから海を見下ろすと、小さな島が見えます。それが竹島です。日本と中国が領有権を争っている竹島ではありませんよ。

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竹島。蒲郡観光の中心となる場所です。

位置関係は「その6」の地図画像を拡大表示してチェックください。竹島の写真を見てお気づきになった点があると思います。そう、実に面白いのですが、竹島は藤沢市の観光の中心となる江の島と非常によく似た雰囲気を持っているのです。島の外観だけではありません。その他の様々な要素まで見事なほどに似通い、両者は相似形となっているのです。それらを列挙してみましょう。

写真から明らかですが、竹島と江の島に行く場合、どちらも陸側から真っすぐに伸びた橋を渡ります。江の島の対岸は片瀬山の丘陵で、竹島の対岸も蒲郡クラシックホテルのある丘陵となっています。江の島には日本三大弁財天の一つとなる弁財天が江島神社に祀られています。竹島の竹島弁天社(現在の八百富神社)にも日本三大弁財天の一つである竹生島神社から勧請された弁財天が祀られています。(注:八百富神社の祭神は市杵嶋姫命ですが、後に仏教の弁財天と習合し、本地垂迹において同神とされています)

江の島には五頭竜伝説があります。一方の竹島も龍神伝説があって、島内には龍神を祀る八大龍神社が鎮座し、その先には、龍神の松や龍神岬があります。江の島の五頭竜伝説に関しては「ワンダーアイランド江の島の謎を解く」シリーズで詳しく書いていますので以下を参照ください。
http://suisekiteishu.blog41.fc2.com/blog-entry-225.html

また陸側には竹島水族館があり、その位置関係は江の島水族館と全く同じです。藤沢市は気候が温暖で別荘も多く、芥川龍之介、武者小路実篤、岸田劉生などの作家や画家、多くの芸能人などにゆかりがあります。

蒲郡市もまた竹島の対岸に海辺の文学館があり、そこはかつての料理旅館「常磐館」で、大正から昭和にかけて多くの文人たちが訪れました。風光明媚な竹島一帯の様子は、それぞれの作品に描かれています。蒲郡を訪れた主な文人としては、菊池寛、志賀直哉、谷崎潤一郎、山本有三、川端康成、井上靖などが挙げられます。かつての常盤館は以下を参照ください。
http://www.tobunken-archives.jp/DigitalArchives/record/AD206F8F-7C2C-7B64-70A3-D3F01D538AB1.html?lang=ja

しかもしかも、竹島の沖には三河大島が存在します。江の島のはるか沖に伊豆大島があることは誰もがご存じのはず。

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蒲郡クラッシックホテルから見た三河大島。

竹島の名前はてっきり弁財天が祀られる竹生島から取ったと思いましたが、「三河国名所図会」によれば、昔藤原俊成が竹生島の竹を移植したから竹島と言う、とのことでした。江の島とは直接関係ありませんが、そうだとしても弁財天のある竹生島にはちなんでいます。江の島は相模湾の東寄りにあり、竹島も三河湾の東寄りにあります。

いかがでしょう?これだけ藤沢市と蒲郡市が相似しているなら、両市は姉妹都市となってもいいように思えてきます。また三河大島があるなら同様に、三河湘南があっても何ら不思議ではありません。蒲郡市を三河湘南と命名して大々的に宣伝したらきっと集客力アップに繋がるはずです。けれども、湘南の元祖は藤沢市だと文句をつけられるかもしれませんね。そこが心配なら、まずは湘南の語源に関して考えてみましょう。

湘南の語源は中国にかつてあった長沙国湘南県で、中国の場合湖南省を流れる湘江の南部を意味していました。中世の湘南県では禅宗が盛んで、鎌倉も禅宗の中心地ですから、実際には藤沢より鎌倉が湘南の名に相応しい場所になっています。

日本における湘南は範囲が曖昧で、一般的に江の島を中心とした相模湾沿岸地方を指す名称として使われています。つまり藤沢市の湘南は元祖ではないし、中国の元祖湘南とは意味合いが異なり、しかも鎌倉市の方が本来は相応しい場所だったのです。湘南の名が確認される最古の史料は大磯の鴫立庵にあり、そこに建てられた標石に”著盡湘南清絶地”と刻まれています。鴫立庵の解説板には以下の記述がありました。

寛文4年(1664年)小田原の崇雪がこの地に五智如来像を運び、西行寺を作る目的で草庵を結んだのが始まりで、元禄8年(1695年)俳人の大淀三千風が入庵し鴫立庵と名付け、第一世庵主となりました。現在では、京都の落柿舎・滋賀の無名庵とともに日本三大俳諧道場の一つといわれています。崇雪が草庵を結んだ時に鴫立沢の標石を建てたが、その標石に”著盡湘南清絶地”と刻まれていることから、湘南発祥の地として注目を浴びています。

上記は「大磯・高麗山の秦氏 その8」にて書いていますので、参照ください。

以上、日本の湘南は中国の地名を借用したもので、本来的には鎌倉市の方がその名前に相応しいものとなっています。だとすれば、蒲郡市が三河湘南を称しても特に問題は起きないはず、と思われます。蒲郡市におかれては全国区の観光地である湘南のイメージに便乗し、あやかることで観光客の倍増を目指してほしいと思います。是非、観光戦略の一環としてご検討ください。

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