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龍馬伝に思うこと


龍馬が生まれた土佐藩においては、同じ武士であっても上士、下士という身分の差があり、NHKの龍馬伝でも両者の立場の違いが浮き彫りにされています。しかし、なぜこのような差別が発生したのかまでは、掘り下げられていません。

簡単に言えば、東軍として関ヶ原の戦いに勝利した山内一豊が土佐に入り、この地の領主となるのですが、山内家に仕える家臣が上士で、関ヶ原の戦いで西軍に与し敗れ、家康に領地を没収された長宗我部の家臣が下士となりました。下士の中にも細かな序列があり、岩崎弥太郎などは、最も下層の地下浪人とされ、ランク外の地位に置かれていたのです。

戦においてどちら側につくかで、数百年後の子孫の運命までもが決まってしまうのですから、何とも恐ろしいものですね。

NHKも単に上士、下士の違いをくどいほど描くのではなく、身分差別発生の根本と、その背筋が凍るような恐ろしさを映像化すべきだったと思うのですが、いかがなものでしょう。

それはさておき、興味深いのは長宗我部氏の祖先が秦川勝とされていることです。(川勝は本当にどこにでも顔を出しますね)

長宗我部氏=秦川勝子孫説に関する一般的な内容は以下の通り。

秦川勝が聖徳太子より恩賞として信濃国更級郡桑原郷を賜り、長男秦広国が信濃国に移り住んで統治した。子孫の秦能俊は保元の乱あるいは承久の乱の後、土佐長岡郡宗部郷に移り、長岡郡の長を取って、長宗我部を名乗った。長宗我部元親はその21代目当主に当たる。

上記についてはネット上でも数多く語られており、既によく知られたことです。ただ、長宗我部が川勝の子孫であるという説については、疑問の声も上がっているようです。

この間の事情をもっと調べてみたいのですが、高知は藤沢からでは遠すぎることもあり、長宗我部氏=秦氏子孫説について追及するのは難しそうです。

そこで上記の説は横におき、高知の地名を検索して、秦氏が土佐に来たのかどうかを見ていきましょう。ちょっと調べると、幡多郡大月町という地名が出てきました。幡多と大月とくれば誰が見ても秦氏関連の地名であり、秦氏が土佐に居住していたことは間違いありません。(ただし大月町は大内村と月灘村が合併してできた名前で、山梨の大月市のような意味はなさそうです)

高知駅の北にも秦村がかつてあり、秦泉寺、秦小学校といった名前も残っています。ちなみに、秦泉寺豊後という人物が実在していて詳細は以下Wikipediaより引用します。

秦泉寺豊後(じんせんじ ぶんご、生没年不詳)は、戦国時代の武将。長宗我部家の家臣である。豊後とは豊後守のことで、本名は秦惟と伝わる。秦泉寺掃部の子。
秦泉寺氏は土佐の小豪族の一つで、戦国時代は本山氏の傘下にあったが、豊後の父の掃部の代に長宗我部国親に降伏し、その配下となっていた。
豊後は国親の嫡男の長宗我部元親に兵法を教え、元親の初陣の長浜の戦いの時は槍の使い方を教えたと伝わる。しかし、のちに元親に対し謀反を企てたとして元親の命令を受けた中島親吉に父子共に誅された。


高知で秦氏の痕跡が見つかった以上、秦氏がこの地にいたのは間違いなさそうです。多分、信濃に入った秦氏から分派したメンバーが四国に移り住み、最終的に長宗我部氏となった、あるいは秦氏と長宗我部氏が関連付けられたのでしょう。

さて、幕末における世界は、西欧列強によるアジアの植民地支配が進み、日本もその渦の中に巻き込まれそうになる時代でした。龍馬伝においては、そういった世界情勢を踏まえつつ、幕府の動き、それに対する長州、薩摩、土佐各藩の動きの中で、龍馬たちがどう戦ったのか緊迫感のある映像で表現して欲しかったのですが、はなはだ期待外れだったように思えます。

やたら汚らしい龍馬、岩崎弥太郎、土佐勤王党などの登場人物が埃だらけの暗い画面で、泣き叫び、喚いているばかりで、武市半平太に関連する部分も話を際限なくだらだらと引き延ばされて、いい加減にしろと言いたくなりました。三菱グループから岩崎弥太郎を汚く描きすぎとクレームが出たらしいですが、もっともなことと納得させられます。

日本史において最も波乱万丈の時代を描くのですから、もっとスピード感、緊迫感のあるストーリー展開を心がけるべきなのに、結果的には正反対のシナリオが作られてしまった、というのが率直な印象です。

次の大河ドラマは「江 ~姫たちの戦国~」だそうですが、既に何度もこの時代は取り上げられており、手垢がべっとり付いています。NHKもそろそろ方向を変えて「秦一族の陰謀」なんて大河ドラマを作ったら、視聴率もぐんとハネ上がりほくほくとなるでしょう。いや…、全く視聴率を獲れずに終わるかも……(~_~;)


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