FC2ブログ

大震災の復興費用をどう捻出するのか


民主党はまだマニフェストにこだわっているようですが、早くばらまき予算を廃止して自民党など野党の協力を求めるべきです。現在の状況に鑑みてどうするのが最も国益に資するのかを考えれば、答えはおのずと出てくると思われます。それもできないようでは民主党に政権を担う資格はないと言えるでしょう。

国会議員は歳費をカットして数十億円を捻出することになりそうです。それは結構なことですが、10兆円を大幅に超える復興費用から見れば焼け石に水です。以前にも書いたように、被災地の議員・公務員、自衛隊・警察などを除く日本の全議員・公務員の人件費を平均で40%カットして復興資金に充てるべきです。

しかしそんな声はどこからも聞こえてきません。復興税などが取り沙汰されていますが、順序が違います。未曾有の国家的危機にある日本を救うため、自らの身を削る議員や役人はいないのでしょうか?日本の財政悪化に歯止めをかける意味でも、この決断は必要だと思います。彼らが自ら決断できないなら、国民が声を大にして言うべきでしょう。

ところで、最近気になるのは原発の過酷な環境で復旧作業に当たっている作業員の皆さんの健康です。ニューヨークタイムやズABCニュースは3月15日の時点で5名が死亡されたと報じています。東電も政府もこの事実を公表せず隠蔽しました。また報道によれば、作業員の皆さんは、1日にビスケットや非常食など2食分しか摂取できていないとのことです。

最前線で懸命に作業を続ける方々がこんな状態だとは、本当に言葉を失います。今回の事故を受けて東電の社員は給与をカットしたのでしょうか?東電は未来永劫最低でも5割の大幅なカットを実施して、それを以下の費用に充てるべきだと思います。

作業員の日当:中抜きされないネットの報酬で、最低でも日額10万円は支払うべきです。
       被爆した場合の生活補償金。
避難せざるを得なかった方の生活補償金:一人当たり1千万円。
農業や漁業補償金:計算は難しいですが、相当な額になるはずです。

もちろん給与カットだけでは上記費用は賄えません。しかし、自分たちの給料は確保しておいて、様々な補償費に充てるための電力料金値上げとか、国有化による税金投入は絶対に許されないと知るべきです。いまだにそうした声が出てこないのは、いかに彼らが上から目線で物事を考えているかの証明になります。

昔、「恐怖の報酬」と言う映画を見た記憶があります。内容はうろ覚えなので以下Wikipediaより引用します。

『恐怖の報酬』 (きょうふのほうしゅう、Le Salaire de la peur)は、1953年制作のフランス映画。中米を舞台に、危険なニトログリセリンを運ぶ仕事を請け負った4人の男達を追うサスペンス映画。


福島原発の作業員の皆さんはこれ以上の恐怖を背負って作業されているのですから、上記のような措置は当然だと思います。燃料棒の損傷によりタービン建屋、建屋の外にあるトレンチなどにも汚染水が溜っており、除去作業は困難を極めます。危険すぎるため作業者がもうできないと言ったらどうなるのでしょう?そんな心配も杞憂とは言えなくなりそうな気配です。

作業員のみならず、被災者支援に尽力されている自衛隊の皆さんの疲労も極限に来ていると思われます。物流は回復しつつあるので、ボランティアの皆さんに任せられるものは任せ、最前線の隊員には休息してもらう必要もあるはずです。

現場の皆さんは過酷な環境下において頑張っておられるのですから、上記した様に日本の全議員・公務員は早急に給与からの復興資金拠出を決めて欲しいと思います。その上で復興費に関する様々な政策手段を決定していただくべきでしょう。

他の原発は大丈夫なのか


とうとう最も懸念される化け物(世界最怖の放射性元素プルトニウム)が出てきました。

敷地内の2カ所から検出されたとのことです。もちろん今回初めて出てきたのではなく、今まで計測していなかっただけのことで、既に原子炉から外に出ていたのです。(あるいはとっくに計測していた結果を少しずつ出しているのかも…)

検出されたのはごく少量で、しかもプルトニウムは重く飛散しにくいので健康に影響はないと、相変わらず能天気な説明がなされています。情報を小出しにして、次第に慣れさせようという配慮でもあるのでしょうか。何キロも離れた地点での計測を常時実施すべきです。今後は十分な警戒が必要だと思います。

東電の福島第一原発の状況は最悪の一途を辿っています。一方震源地により近い東北電の女川原発では、幸いにも危険な状態に至ってはおりません。これは単なる幸運だったのでしょうか?

そうではないはずです。東北電は津波の最大波高を9.1mに想定し、敷地は海面から14.8mの位置に整備したため、かろうじて難を逃れたのです。一方東電の福島第1原発は最大波高を5.7mに想定、これに対して10~14mの津波に襲われ現在の悲惨な状況を招いたのです。福島原発の事故は想定外の大津波によるもの、という言い訳は一切通じない100%の人災であると断言できるでしょう。彼らはどう責任を取るのでしょうか?

東電以外にも甘い想定を元に建設された原発がないか気になります。多分幾つもあるでしょう。

東北・関東大地震から半月以上も経過したのに、余震はいまだに続いています。日本列島全体が不安定な状態にあるのは否めません。巨大地震が別の原発を襲ったらどうなる、と言う懸念を払しょくできないのです。最も気になるのは先日の富士宮近くを震源とした地震です。

相模湾側の相模トラフが動けば関東大地震になり、駿河トラフが動けば東海地震が発生します。今後30年以内に巨大地震が発生する確率は三陸沖北部90%、宮城県沖99%、東海地震87%となっており、三陸沖北と宮城県沖は今回で既に起きた訳ですから、次に危ないのは東海地震すなわち駿河トラフに沿ったエリアとなります。

相模トラフに沿ったエリアにおいても、西相模湾断裂が平均73年周期で活動を繰り返しており、前回の関東大震災が1923年なので1998年には次が発生しているはずが、まだ起きていません。言い換えれば、もういつ巨大地震が起きても不思議ではない状態です。

それらの前兆が駿河トラフと相模トラフ先端部に当たる富士宮の地震だったとしたら…、考えるだけでも本当に空恐ろしくなります。

そして駿河トラフの真上近くにあるのが中部電の浜岡原発です。この原発は過去に配管の水漏れ、火災などトラブルを何度も起こしており、波高8mの津波までしか耐えられません。ただ浜岡の場合津波より怖いのは東海地震による設備の損傷だと思います。地震により地盤がずれ、沈下すれば、何もなくても水漏れする配管など必ず損傷し、福島原発の二の舞となってしまうでしょう。

中部電はこんな場所でプルサーマル発電を計画していたのですから、正気の沙汰とは思えません。浜岡は直ちに全面閉鎖すべきです。そう思うのは酔石亭主だけでしょうか?

なお、東海地震と富士山の噴火は連動する可能性があります。以下Wikipediaより引用します。

宝永大噴火は宝永4年11月23日(1707年12月16日)に始まった噴火である。富士山の噴火規模としては非常に大きな部類に属する。また噴火の直前に記録的な大地震があったり、大量の火山灰を広範囲に降らせたなど特徴的な噴火であった。
噴火の始まる49日前の10月4日(10月28日)に推定マグニチュード8.6~8.7といわれる宝永地震が起こった。この地震は定期的に巨大地震を起している2箇所の震源域、すなわち遠州沖を震源とする東海地震と紀伊半島沖を震源とする南海地震が同時に発生したと考えられている。地震の被害は東海道、紀伊半島、四国におよび、死者2万人以上、倒壊家屋6万戸、津波による流失家屋2万戸に達した。


東海地震の次に可能性が高いのは首都直下型地震で確率は70%とされています。日本列島全体が不安定になっている以上、上記した地震や噴火がいつ起きてもおかしくないと思われます。福島原発は最悪の状況ですが、他地域でも十分な警戒が必要であろうと思われます。

福島第1原発事故に隠蔽はないか 


福島原発の現況に関しては連日のように報道され、政府の発表も出ています。

いわく、3号機タービン建屋内の水溜りから原子炉運転時の炉心の水と比較して約1万倍の高濃度放射性物質が検出された。→冷却機能回復の作業が大幅に遅れる。

水道の含まれる放射性ヨウ素が乳児摂取の基準値を越えた。→水のペットボトルが一斉に姿を消した。

注入する水を海水から真水に変えた。→塩が固まり機器に影響を与えるのを防ぐ。

放水口付近の海水から、法令が定める濃度限度の約1850倍の放射性ヨウ素が検出された。→拡散するから直ちに付近の住民や海洋生物に影響を及ぼすことはないとの原子力安全・保安院説明。

2号機タービン建屋の水から毎時1000ミリシーベルト以上の放射線量が計測された。放射性物質は原子炉から漏れ出た可能性高い。放射性ヨウ素134の濃度は1ccあたり29億ベクレル。通常の値の約1000万倍。→10万倍に訂正された。

現状はタービン建屋内の水も抜けず、事態は深刻さを増しています。とても原発をコントロールできそうには思えません。コントロールできないならどうなるのか不安が募ります。あれこれ対処策を逐次投入していても埒が明かず、最終手段のコンクリ石棺作業に入るべきではないかと思料されるのですが…、

それはさて置き、上記を見ると、悪い測定値も開示しているので特に隠蔽はなく、情報の公開はなされているようにも思えます。しかし、どうも違うような気がしてなりません。彼らは常に現在の数値や原発の状況、それに対する処置を説明するだけで、最も知っておくべき基本的な情報が開示されていないように思われるのです。

欧米の論調が当初好意的であったのに、一転して批判的になったのは原発を巡る東電と政府の対応にあったのではないでしょうか?では、どんな点が問題なのでしょう?

例えば、福島第1原発3号機は2010年10月よりプルサーマルによる発電を行っています。
プルサーマルと言う言葉は良く耳にしますが意味がわかっていない部分もあり、以下Wikipediaより引用します。

プルサーマルとは、プルトニウムで燃料を作り、従来の熱中性子炉で燃料の一部として使うことを言う。なお、プルサーマルとは、プルトニウムのプルとサーマルニュートロン・リアクター(熱中性子炉)のサーマルを繋げた和製英語(plutonium thermal use)である。


要するに、使用済燃料から取り出したプルトニウムを、ウランと混合してMOX燃料( Mixed Oxide Fuel)に加工、それを一般の原発で燃やしている訳です。現状は放射性ヨウ素やセシウムの検出ばかりが話題になっていますが、もしプルトニウムが外部に漏れたらどうなるのでしょう?プルトニウムに関して以下Wikipediaより引用します。

プルトニウムの毒性は既知の毒物の中でも最悪レベルで、「角砂糖5個分で日本が全滅」するという指摘がある。これについて、電気事業連合会は事実誤認だとする。…中略…
京都大学原子炉実験所 小出裕章によれば、プルトニウムは、「人類が初めて作り出した放射性核種」であり、「かつて人類が遭遇した物質のうちでも最高の毒性」を持つとされる[12]。その理由は、プルトニウムがアルファ(α)線を放出すること、比放射能が高いこと、体内での代謝挙動にあるとされる。


角砂糖5個分で日本が全滅するかどうかはっきりしませんが、そうした話が出るほど恐ろしいのがプルトニウムなのです。特に呼吸によって体内に取り込まれると、体内で重大な放射線障害を引き起こすとされています。

そもそも政府や東電はプルトニウムの計測をしているのでしょうか?調べてみると、東電はプルトニウムの計測を実施していないと説明していたようです。理由は計測能力がないからだそうですが、本当だとしたら、とんでもない話です。いや、実は計測していたとしたら…。

東電は、放射性物質の飛散を予測するシミュレーションSPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)を作成しましたがすぐには発表しませんでした。これと同じケースだと考えれば、計測結果が公表できないほど悪いものであったとの想像が現実味を帯びてきます。

3号機からプルトニウムが漏れているのか、いないのか。漏れた場合における拡散の度合い、対処法など詳しい情報を早急に開示すべきと思います。

あくまでテレビや新聞を見る限りにおいてですが、政府もマスコミもこの問題をほとんど取り上げていません。3号機がプルサーマル発電だと言うことさえあまり聞こえてこないのです。

彼らは、世界最怖のプルトニウムに関してなぜ詳細の報告をしないのか?混乱を避けるため、こうした問題をあえて出さないとしたら…、そうした政府の姿勢は正しいのでしょうか?もし万一の事態となったら、政府はどう対処してくれるのでしょうか?

想定されるあらゆる事態について、東電と政府は明確な説明・指針を提示すべきと思います。(例えば、冷却機能が回復できない場合どう対処するのかなど)さもなければ、第二次世界大戦で正しい情報公開もせず、勝った、勝ったと嘘の発表ばかりした大本営と同じになってしまいます。

なお、酔石亭主が懸念していた諸問題に関して、3月17日の「ニュースの深層」をYoutube にて見たところ広瀬隆氏がかなり詳しく解説しています。これを見る限りでは、心配ないなどと口が裂けても言えたものではありません。ただ、広瀬氏の意見が100%正しいかどうかは判定できないので、より詳しく調べる必要があります。

いずれにせよ東電と政府は、単に現状の説明だけでなく、今後どのような推移を辿る可能性があるのか、あらゆるケースについて事前の説明と、どのケースなら何キロ以上避難すべきか明確な指針を提示すべきです。仮定の話には答えられないなんて言い訳は許されません。

原発事故のような問題があると様々な情報が乱れ飛びます。でも、これらは多分玉石混淆ですから、その中から玉情報のみを選んでいかなければなりません。酔石亭主の記事はもちろん石です。何しろ名前自体が酔った石ですから…。なので、前にも書きましたが、情報は必ずご自分の責任において収集し、ご自分でご判断ください。

原発事故に思うこと


昨日「究極の選択」について書きましたが、同日の日経新聞夕刊に参考になる記事が出ていました。自らも今回の津波で九死に一生を得た岩手の災害研究第一人者の話です。この方でさえ、津波を軽視していたとし、「人をかばって命を落とすのではなく、まずはまっさきに逃げるべきだ」と指摘されていました。災害の専門家でありかつ自分も被害に遭われた方の話ですから、重いものがあります。

また新聞かテレビか失念しましたが、パソコンを車から持ち出すのに僅かな時間がかかり、津波に飲み込まれた地元記者の話もありました。奥さんはすぐに車から出て家の二階に上がり助かったそうです。

そう言えば9.11テロによるトレードセンタービル崩壊の際、スタッフを先に避難させた銀行員の方が犠牲になっています。これも、自分がまっさきに逃げながらスタッフにも逃げるよう声をかけるべきだったのです。

いずれも、一瞬の判断が生死を分けたのです。そんな場面に遭遇しないよう願うばかりです。

では、本題に入りましょう。原発事故関連のニュースを見ていると、様々な専門家の方が口を揃えて安全を強調されています。現在の放射性物質レベルなら水を何百キロ飲んでも、ほうれん草を何百キロ食べても心配ない、直ちに健康に影響及ぼすことはないと言った類の解説です。

酔石亭主としては、異なる意見を持つ専門家の話も聞きたいのですが、そうした方は出てきません。国民の不安を増幅するような話は好ましくないと言う局側の配慮は理解できます。しかし、自分で判断基準を持つためには様々な意見を聞いておく必要があるのです。例えば、心配ない論者と心配ある論者の討論などを放送いただけないでしょうか?

毎日のように心配ないとの合唱が続いても、私たちは、放射能は目に見えない敵だから怖いという不安感を払拭することができません。これは、幽霊が怖いのと同じような気もします。芭蕉の句「幽霊の正体見たり枯れ尾花」ならいいのですが…。

政府やマスコミの説明をそのまま鵜呑みにしていていいのか、正直判断に苦しみます。もう少し詳しい解説が欲しいところです。

それ以前に、放射能、放射線、放射性物質、シーベルト、ベクレルなど言葉の定義がよくわからない部分があります。なので、Wikipediaより以下引用します。

[放射能]
放射能(ほうしゃのう、Radioactivity)とは、物理学的な定義では、放射線(radioactive ray, radiation)を出す活性力(放射性,放射活性、放射線を放射する程度)を言う。多くは、特に物質の放射活性を指すが、さらに放射能を持つ物質自身、すなわち放射性物質を指す用例も多い。
放射能と放射線とを混同してはならない。ただし、日本の媒体等においては「放射能が漏れる」「放射能を浴びる(又は、飛散する)」などという表現がしばしば見受けられるが、これは「放射性物質が漏れる」「放射性物質を浴びる(又は、飛散する)」を意味すると理解できる。


[放射線]
放射線(ほうしゃせん)とは、一般的には電離性を有する高いエネルギーを持った電磁波や粒子線のことを指す。

[放射性物質]
放射性物質(ほうしゃせいぶっしつ)とは、放射能を持つ物質の総称で、ウラン、プルトニウム、トリウムのような核燃料物質[1]、放射性元素もしくは放射性同位体、中性子を吸収又は核反応を起こして生成された放射化物質を指す。

[シーベルト]
シーベルト(Sievert。英語発音: /ˈsiːvərt/ スィーヴァートゥ、スウェーデン語発音:[ˈsiːvəʈ])は、生体への被曝の大きさの単位。

[ベクレル]
ベクレル(becquerel, 記号: Bq)とは、放射能の量を表す単位で、SI組立単位の一つである。1秒間に1つの原子核が崩壊して放射線を放つ放射能の量が1ベクレルである。たとえば、370Bqの放射性セシウムは、毎秒ごとに370個の原子核が崩壊して放射線を発している。

以上からすると、福島原発から漏れ出ている[放射性物質]が放射性ヨウ素131、セシウム137で、いずれも[放射線]を出す活性力([放射能])を持っており、その放射線を出す放射能の量がベクレルで、放射線により生体被曝する場合の大きさがシーベルトと言うことになるのでしょう。

これを戦闘機に例えると、戦闘機が [放射性物質]で、搭載している機関砲が[放射能]、機関砲から発射される弾丸が[放射線]となります。但しこの弾丸は原子レベルの弾丸であり、放射線障害により内臓や皮膚が破壊され、またDNAを損壊させて癌を発症させます。

結局今までは、機関砲から発射される弾丸の量が少ないので、直ちに人体に影響は及ばないという説明を何度も聞かされている訳です。まあ弾丸が発射されるのが現時点では火縄銃なので、発射される数も少なく、体にも当たりにくいので大丈夫と言うことなのでしょう。

確かに火縄銃なら、弾丸が肩や腰をかすめて飛ぶ可能性も高いと思います。しかし、運悪く心臓に当たったらどうなるのでしょう?体内に取り込まれた放射性物質から放射される弾丸がDNAの重要部分を損壊したら恐ろしいことにはならないのでしょうか?

新聞などには、傷ついた遺伝子は細胞の自然治癒力で復元されるので少量の放射線なら問題ないと書かれています。でも、たとえ弾丸一個でも弾丸は弾丸です。当たり場所が悪ければという懸念は残ります。専門家による詳しい見解を是非お聞きしたいものです。

なお昨日早朝、屋内退避指示が出ている20~30km圏に関する酔石亭主の考えを記事にしましたが、奇しくも同日枝野官房長官が20~30km圏内の方に対し自主避難を促しました。生活物資が行きとどかないというのが理由のようです。そうした面があるにしても、説明に説得性が欠けています。現在の放射線量は健康に影響ないが、万一の事態に備えた予備的避難という説明の方がすっきりすると思います。いずれにしてもこの圏内には1万人以上の方が残っています。状況が深刻化する前に早急な退避が必要です。

注:本記事の内容はあくまで酔石亭主の理解であって正しいという保証はありません。敏感で微妙な問題だけに、情報は皆さま方が自己の責任において収集し、必ずご自身で判断されるようお願いします。

究極の選択


震災関連のニュースを見ていたとき、奥さんを亡くした被災者の方が出ていました。この方は奥さんにすぐ逃げようと言ったのですが、奥さんは家に残ると答えどうしても譲らず、命を落とされたのです。

被災者の男性は引きずってでも連れてくれば良かったと涙ながらに語っていました。何が奥さんをして家に止まらせたのかは不明ですが、これと似たようなケースは各地で続出していたと推測できます。

家に動けない年寄りがいる。海に近い介護施設に親がいる。同様の場所に保育所があって子供がいる。など様々な事情で、地震の後、家族が家から逃げず津波の被害に遭った方、自宅は高台の安全な場所に建っているのに、子供や親を救出するため平地に向かい、命を落とされた方は少なくないと思われるのです。また命は助かったものの、親が動けないので避難所には行かず、半壊状態の家の二階で過ごされている方もいます。

こんな例を考えてみました。

ある家に、年老いて動けない御両親と夫婦、子供2人の6人家族がいたとします。そこに大地震が襲いました。お年寄りは家を離れたくないと主張します。このお年寄り2人は奥さんのご両親だったとします。御主人は早く逃げようと強く勧めますが、奥さんは多分両親を残して逃げられないと言うでしょう。そもそも家にある軽自動車で6人全員を乗せることはできません。

奥さんからそう強く主張されると、御主人は動くに動けなくなります。ご主人が動けなくなれば子供たちも動けません。そうこうしているうちに巨大な津波は家を飲み込んで、一家は全滅となるのです。

このような場面に遭遇したら私たちはどうすればいいのでしょう?

決断は一瞬で下さなければなりません。妻の両親は残し、夫婦と子供4人が生き延びるのか。年老いた両親と共に全員が被害に遭うのか。私たちは正しく究極の選択を迫られるのです。仮に4人で逃げて生き延びたとしても、親を見捨てたことで深刻なストレスに悩まされ続け、夫婦間に亀裂が入るのは避けられません。

あなただったらどうしますか?

この問い掛けには酔石亭主も答えられません。個々人がその場で判断するしかないのです。そうした場面が来ないことを祈りたいのですが、私たちの上には福島原発の事故と言う難問が重くのしかかっています。

日本政府の指示は、20km以内は圏外へ退避、20~30km圏内は屋内退避となっています。一方米国は自国民に対して80km圏外への退避を勧告しています。上記した究極の選択を考えたとき、米国政府の勧告の意味が見えてきます。

放射性物質のレベルが現状のままであれば、多分日本政府の指示通りでも問題はないはずです。しかし仮に最悪の事態に立ち至ったとしたら…、直ちに避難行動を取らねばならない20~30km圏内の人たちは、究極の選択を迫られる可能性が出てきます。

自力脱出できない人のために、外部から救援のバスが来るでしょうか?運転手に自ら死地に飛びこむよう指示できるでしょうか?使命感に燃える行政の方や一部の運転手さんは危険を顧みず救出に向かうでしょう。しかし、多くの運転手は拒否するはずです。

一方80kmであれば、万一の事態に立ち至っても、一定の時間的余裕を持って避難行動に移れるはずです。この場合、究極の選択は不要となるでしょう。

20~30kmと80km。その差の意味するところは、現在の放射性物質量だと安全か否かではなく、万一の場合でも究極の選択をせずに済むかどうかの違いなのです。

大津波における究極の選択は誰にとっても非常に困難です。しかし、原発の場合であれば究極の選択を迫られないようにする事前の処置は可能なはず。行政は万一の事態に備えて、20~30km圏におられる人たちがどう避難するべきか、詳細なシミュレーションを事前策定しておくべきと思います。

特に自力脱出が困難な方や放射能の影響を受けやすい乳児に対しては別途の基準を設けるべきだと思うのですが、いかがなものでしょう?関係自治体は国の判断や基準に盲従するだけではなく、自己の責任と判断において行動していただきたいと思います。後になって国の判断が間違っていたと批判しても、それこそ後の祭りでもう遅いのです。

日本人は自ら重要な決定を下せない民族です。第二次世界大戦において、負けると首脳部の誰もがわかっているのに、決定をいつまでも先送りし、遂に戦争に突入、終戦時もこれ以上戦えないとわかっていて決定を先送りし、原爆投下を招いてしまいました。

この時点で終戦にならなかったら、米軍は史上最大とされたノルマンディー上陸作戦をはるかに凌ぐコロネット作戦(茅ヶ崎海岸と九十九里海岸に上陸して首都東京へ進撃する作戦)を発動し、酔石亭主が居住する湘南地方は完膚なきまでに破壊され尽くしたでしょう。

決断の遅れは被害を無限に拡大させます。特に原発事故の場合は、米国のように余裕のある判断基準が必要です。国も自治体もこうした点を念頭に置いて、問題に対処していただきたいと思います。


プロフィール

酔石亭主

Author:酔石亭主
FC2ブログへようこそ!

最新記事
カテゴリ
最新トラックバック
月別アーカイブ
カレンダー
12 | 2020/01 | 02
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
最新コメント
FC2カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
QRコード
QRコード
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる